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深田恭子の可愛さと吉田羊の迫力…冬ドラマで勝った女優たち

ドラマを愛して20年のドラマ批評家・スナイパー小林が冬ドラマを振り返ります。 「相棒 season14」が平均視聴率14.9%と首位を独走したまま冬ドラマが終了。はかなげな恋愛を描いた月9や旦那を殺して逃亡するサスペンス、ファミリードラマとひさびさに翌週の放送が楽しみになるラインアップだったのではないでしょうか。  特に「いつ恋」はYouTubeに持って行かれた10~20代が観ていたというのが印象的でした。その中でも存在感が光った女優、つまり「勝った女」4人を厳選。いや~、選ぶの迷いました、ホントに。

吉田羊の毛穴から迫力が噴き出る演技

ナオミとカナコ

『ナオミとカナコ』のサイトより http://www.fujitv.co.jp/naomi-kanako/index.html

 冬ドラマのなかでも、毎週楽しみに観ていたのがフジテレビ系『ナオミとカナコ』でした。共謀してDV夫(佐藤隆一)をぶっ殺し、逃げようとする直美(広末涼子)と加奈子(内田有紀)。 いつ捕まるのかとハラハラしながら見守る多くの視聴者が毎回、放送終了後にSNSに感想をアップしていました。その緊迫感をドラマ中盤から大いに盛り上げたのが、DV夫の姉役の吉田羊です。  番宣ポスターに主演ふたりと共に写っていたのに、ドラマ前半はあまり目立った出演がなかったので、あれ? と思いきや、弟が仕事上の不正の濡れ衣を着せられて、ひょっとしたら嫁とその友達が元凶なのかと勘づいた瞬間、“凶器”と化すわけですが、その迫力が凄まじいんです。  いわゆる日本人らしい顔立ちの美人で、目力があるわけではありません。それを自覚しているのか、犯人のふたりをグイグイと追い詰めていく演技は、多くの役者が目力や眉間のしわに頼りがちなところを、全身の毛穴からにじみ出る怒りと執拗な迫力で追い込んでいました。  そして極めつけは最終回。空港で犯人ふたりを逃したと気づいた瞬間、彼女は「うおおおおおおっ!」と悔しさを雄叫びにして表現したのです。プロだから当然なのかもしれないけれど、遠吠えのように声を上げられる女優って今時少ないと思う。さらにそれが様になっちゃう羊姉さん、天晴れ!
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世の男女をときめかせた深田恭子
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