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コロナの影響は不妊治療にまで「治療の延期を考えて」と学会から声明が…

「妊娠したい」と「妊娠してもいいのか」の狭間で迷う日々

男女 夫婦 カップル この会告に強制力はないため、幸子さんが通っている病院では、治療の延期を選択した人はいなかったようです。幸子さんもその場で治療継続の意志を伝えましたが、時間が経つにつれ、自分の下した選択を「本当にこれでいいのだろうか」と悩み始めています。迷ってしまうのは、夫が医療関係者であることが大きく関係しているそう。 「担当医と話した時は夫の勤務先の病院にコロナの患者さんはいませんでした。でも、1週間も経たないうちに状況は激変してしまって……。」  万が一、夫や自分が感染し、通院時に他の患者さんへ移してしまったら。――そう考えると、「妊娠したい」という自分の意志のみを通していいのかと考えてしまうのです。

マスクの不足で通院も難しくなってしまう……

「病院からは、普段からマスクを着用するように言われていますが、なかなか手に入らない。そうなると、通院も難しくなります。医療現場などのマスク不足の解消はもちろん最優先にされるべき。でも、妊婦さんや不妊治療をしている方にも婦人科経由でマスクが行き渡るようになったら、と願ってしまいます。」  今回の通達は感染拡大を防ぎ、万が一の事態を発生させないためにもちろん大切ですが、「希望」を奪われる女性たちの悲鳴もまた同じく救い上げられるべきではないでしょうか。コロナ終息の気配が全く見えない今、私たちは様々な不自由さや歯がゆさと共に生きています。あげづらそうな声に耳を傾けることは、絶望に飲みこまれそうな誰かを救う第一歩になるはず。身体的な距離と共に心の距離も開けないよう、意識していきたいものです。 参照:一般社団法人 日本生殖医学会「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの声明」 <文/古川諭香> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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