「吉祥寺は人出が多い」報道に市長が怒り。実際の人出を見に行ってみた
全都道府県に緊急事態宣言が発令され、外出自粛の状況が続いています。新宿や渋谷などターミナル駅の周辺はすっかり人気(ひとけ)がなく、先日たまたま立ち寄った際には渋谷駅内の「攻殻機動隊」の展示映像も影響してもはやディストピア感すら漂っておりました。
まずは井之頭公園のある「公園口」の方から散策開始。駅を出てすぐにある居酒屋がズラリと並んだ通りは、思いのほか行き交う人はまばら。コロナの影響なのか、平日だからなのかは微妙なラインですが賑わっているとは言い難い光景です。
一本路地を抜けた先にある丸井・吉祥寺店。こちらは4月8日から休館しており、その前を通りすがる人もほとんどいないような状態でした。閑散としています。
さらに丸井の右側を通る、井の頭公園やその付近の住宅街に続く道も人はそんなにいません。昔、井の頭公園に遊びに来た時に「平日でもけっこう人がいるんだなー」と思った記憶があるので人出はそれなりに減少しているのでしょう。
続いて、報道で取り上げられていた北口のアーケード街(サンロード商店街)へと向かいました。
駅の南側の公園口から駅ビル内を通って行ったのですが、駅はぜんぜん人がいません。アトレが休館しているのもあるでしょうが、そもそも改札口を通っている人の数が圧倒的に少ない。これは松下市長の言っている通り外出自粛の協力体制は出来上がっているのでしょうか。
そしてアーケード街の入口に立った時に感じた率直な感想。
「び、びみょう……」
混雑してる、賑わっているとは正直なところ思いません。でも、公園口の方に比べるとごく普通の人波というか。
ただ、こちらの通りにはスーパーやドラッグストアなど生活必需品を取り扱うお店も多いことも事実。時間帯もちょうど買い出しの多そうなタイミングでしたし、地元で暮らす方々が必要に応じた買い物をしている状態とも言えますよね。
その一方で、主要ターミナル以外の一部の街では、これまでと変わらぬ賑わいを見せているという報道が複数メディアでありました。
とくにやり玉に挙がったのは、首都圏の住みたい街ランキング上位常連である吉祥寺。報道によれば4月18日(土)の段階で「先週よりも人の密度が高くなっている」というのです。
これに対し松下玲子武蔵野市長はツイッターで反論。「商店街利用者は通常の3割程度」であり、「圧縮効果の高い写真を用い、さも吉祥寺の街の全てのような報道には怒りを覚えます」と怒りの投稿をしていました。
(たしかに、望遠レンズで撮影すると、被写体同士が近くにいるように映る=混雑して見える、という圧縮効果はあります)。
果たしてどちらの言っていることが真実なのか?実際の人出状況を確認すべく、女子SPA!編集部記者が平日のお昼に吉祥寺の街まで足を運んできました。 追記:本記事で撮影したのは、4月23日(木)の午後2~4時頃です。平日のため、週末とは単純に比較はできませんが…。もちろん中には、外出自粛など別に気にしないという方もいらっしゃるかもしれませんが、ごく一部の人の声を切り取り、先週の圧縮効果の高い写真を用い、さも吉祥寺の街の全てのような報道には怒りを覚えます。外出自粛をしている人や感染防止協力店にとっても、感染防止対策にも有害でしかありません。
— 武蔵野市長 松下玲子 (@matsushitareiko) April 19, 2020
桜で有名な井の頭公園方面は閑散
アーケード商店街はごく普通の人波
1
2