コロナ退散!妖怪アマビエの可愛い本、ネイル、和菓子…が続々登場
新型コロナウイルス退散のお守り(?)として、2月末ぐらいから、突然話題になり始めた「妖怪アマビエ」。いま、不思議なアマビエをモチーフにした作品がSNS上にあふれています。
江戸時代、弘化3年(1846年)に、たった1枚の瓦版に描かれた、半魚人のようなアマビエ。熊本の海に現れ、「疫病が流行ったら私の写し絵を早々に人々に見せよ」と言って海に消えた――そう瓦版に描かれていることから、新型コロナの終息を祈ってアマビエブームが来ているのです。
そんななか、アマビエ作品を計87点集めた書籍『みんなのアマビエ』(扶桑社)が、5月19日に刊行されます。編集部がツイッター上で「#みんなのアマビエ」とハッシュタグをつけて投稿を呼びかけたところ、ものすごく多彩な作品が集まったそう。プロ・アマ問わずに、漫画・イラスト、工芸・ハンドクラフト、和菓子からネイルまで…。一部をご紹介しましょう。
漫画は、『水木しげるの続・妖怪図鑑』に書き下ろされたアマビエや、西原理恵子さん、おかざき真里さんといったプロたちの作品が。
驚いたのが、キラッキラのネイルアートです。「早くキラキラした日常が戻りますように」(作者の矢島拓さん)という思いが込められているそうです。
担当編集者の大久保かおりさんは、この本を企画した意図をこう話します。
「『#アマビエチャレンジ』で検索すると、イラストのみならず、彫刻や陶芸、ガラス工芸、織物や和菓子、あみぐるみなど多岐にわたっています。
自粛要請で様々な個展やイベント、教室などが中止となって、発表の場を失ったクリエイターたちが、アマビエをお題に作品を描いたり作ったりして投稿するケースも増えました。
一方、自宅で不安な日々を送る中で、かわいいアマビエを見て癒されている人々が多いのを知り(私もそうでした)、一冊にまとめて読んでみたいと思い企画しました。また、140年の時を経てよみがえった伝説のアマビエが、瓦版ならぬSNSで拡散されている現象を、書籍として記録に留めたいとも思いました」(大久保さん)
「みんなのアマビエ」編集部が3月25日にツイッターで募集を始めたら、初日だけでなんと100を超える投稿があったといいます。応募は4月1日に締め切り、すでにツイッター上で発表されていた作品に編集部が掲載をお願いしたものも含め、87点が掲載されました。
妖怪とはいえ、可愛らしい作品もたくさん。たとえば羊毛フェルトのアマビエは、石井たみこさんが主婦業のかたわら作った作品で、コロナストレスまで退散させてくれそうです。
また、和菓子店「磯子風月堂」(横浜市磯子区)は、アマビエの練切製・上生菓子を商品化。実はいま、和菓子界はちょっとしたアマビエブームなのです。
「締め切りの後も応募が相次いでいますので、『#みんなのアマビエ』のタグをつけた投稿作品については、可能な限りツイッター上でリツイートしています。
書籍の売上の一部は、『新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金』に寄付する予定です」(同)
『みんなのアマビエ』を見ていると、新型コロナ終息へのみんなの切なる願いが伝わってくるようです。アマビエ様、どうか私たちをお守りください!
<文/女子SPA!編集部>