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大河『べらぼう』平賀源内ついに退場へ…死に至るまでの史実とは?刃傷沙汰や投獄、事故物件への引っ越しも

 毎週日曜日がやってくるのが待ち遠しい……。江戸好きが高じて江戸文化歴史検定まで取得している筆者は、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」にドハマりしている一人。毎回欠かさずドラマを観ています。
平賀源内(左)と蔦屋重三郎

平賀源内(左)と蔦屋重三郎 (C)大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」NHK総合

 さて、次回4月20日の第16回のタイトルは「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」。ついに、安田顕さん演じる平賀源内が退場すると思われます。実は彼の最期についてはさまざまな言われがあり、ドラマでどの説を描くのか、注目したいところ。  そこで、平賀源内が死に至るまでに起こることはどのようなことでしょうか。

エレキテルだけじゃない!多才なマルチタレント「平賀源内」

「平賀源内」という名前を聞くと、多くの方が「エレキテル」「発明家」「土用の丑(うし)の日」といったキーワードが浮かぶかと思います。  もちろん間違いではないのですが、実は平賀源内は本草学(現在の薬学に近い学問)の学者を始め、鉱山技師、産業技術家、発明家、コピーライター、作家、そして日本で初めての西洋画家などなど、実に多才で幅広い分野に関わるマルチタレントでした。性格も、好奇心旺盛で楽観的、興味を持つと徹底的に凝るタイプだったとか。 ですが、そんな源内も、晩年の運勢は下り坂。江戸の話題をさらうような人気者にもかかわらず、最後は罪人、そして獄中死という結末を迎えてしまうのです……。

偽エレキテル事件で世間からの信用がガタ落ち

 源内が亡くなる前の年の安永7年。『べらぼう』でも描かれていた、エレキテルが偽造される事件が起こります。  模造品は本物のエレキテルのように静電気が発生しないこともあり、信用はガタ落ち。そもそも、エレキテルは見世物小屋で扱われていたこともあり、世間はだんだん源内に対して興味を失っていきます。  このころから、自分の才能を認められなくなった焦りや自信の喪失から、源内はいらだち周囲に当たり散らすなどといった行動を見せるようになったようです。
エレキテルを調整する平賀源内(C)大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」NHK総合

エレキテルを調整する平賀源内(C)大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」NHK総合

 さらに翌年(亡くなる年)、なぜかいわくつきのいわゆる“事故物件”に引っ越します。そこは貸金業を営んでいた神山検校の旧宅。悪事を働き追放されて哀れな末路をたどり、さらに子どもも井戸に落ちて亡くなったことから、幽霊が出ると噂されるヤバい家だったとか。  そんな恐ろしい家で暮らし始めて数か月後、自身が刃傷沙汰を起こしてしまうのです。  この殺人事件、おそらく当時は大スキャンダルとなり、江戸中を騒然とさせたはずなのにもかかわらず、事件の詳細については不明な点が多くあります。ここでは、有力な説を2つご紹介します。
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和解の宴の翌朝。カン違いで口論となりカッとなって…
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