
人通りの少ない大阪ミナミ
「緊急事態宣言前はみんなピリピリしていて、大阪名物グリコの看板前に人がたむろしていても、みんなそこまで、はしゃいでいる様子はありませんでした。たぶん、今は自粛が解除されたことによって気の緩みが出ているのかもしれませんね」
さらに、18時という早い時間帯からナンパをされる理由についてはこう話します。
「最近、ミナミでも夜は以前と比べ物にならないほど人通りが減ったので、早い時間から開けている飲み屋が増えたみたいです。なので、18時頃にはすっかりできあがってしまって、ナンパに興じているのかも。
男性側もマスクをしているので顔がそんなに見えないと思って、つい大胆な行動に出ちゃう人も多いのかもしれないですね。迷惑行為とまでは行かないけれど、通りすがりの女の子に手当り次第、声を掛けたりしている人も見ますね。そんな私も『カワイイ』と言われて悪い気はしないんですが……(笑)」

意外とまんざらでもなさそうなサトミさんですが、コロナやマスクの影響でナンパが増えたというのは本当なのでしょうか? 大阪ミナミのスタンディングバーの男性店員がこんな話をしてくれました。
「うちはここ数年、外国人観光客が多かったので、旅行客同士が仲良くなることはあっても、ナンパはそこまで多くなかったんです。でも、ここ最近は日本人のお客さんしか来なくなってしまったので、早い時間から飲んで酔っ払ったお客さんが女の子に声を掛けているのをよく見るようになりました」
この男性店員は、増加するナンパに対策を打つことも検討中だとか。
「この前も、3人組の酔っぱらいが常連客の女性にずっと話しかけていていました。その女性は嫌な顔せず対処していたけれど、なかにはナンパを嫌がるお客さんもいます。もし、あまりにもナンパが増えて女性客からクレームが来たら『ナンパ禁止』の張り紙をすることも検討しています。
ナンパOKにしたり、出会えるという噂が広まると男性客が見境なく声かけちゃうんですよ。知り合いの立ち飲み屋もそれで『ナンパ禁止』の張り紙をしたと言っていましたからね」
新型コロナウイルスについてはまだ油断できない状況ではあるものの、長い自粛から解除され、やや開放的な雰囲気になっているのかもしれません。「まんざらじゃない」という女性もいますが、しつこいナンパ行為は考えものですよね。
<取材・文/カワノアユミ>