Lifestyle

街で遭遇した“育児警察”にママたちの嘆き。スマホを触ったら「子供がかわいそう!」

「子供がかわいそう!」と怒鳴られ涙のワケ…

スマホ 悲痛な体験を語ってくれたのは0歳児のママ・はるかさん(仮名)。はるかさんは夫から受けたモラルハラスメントに苦しみ、シングルマザーとして生きていくことを決意。生後まもない乳児と新しい生活に踏み出そうとしたところで、その出来事は起こりました。 「住居、育児、保育園、仕事……なにもかもが初めてで、不安でいっぱいでした。シングルという理由で賃貸契約の審査をいくつも落とされ、保育園に入れることだって約束されているわけでもない。役所やあちこちの不動産を駆けまわる毎日が続いていたある日のことです。  夜泣きと授乳の疲れで寝過ごしたり失敗したりしてしまわないよう、手元のスマホであらかじめ調べておいた目的地までの経路や窓口の場所を見返していました」  子どもの機嫌が良いタイミングを見計らって、予定を確認しはじめたはるかさんに向かって鋭い怒声が浴びせられたのは、それからほんの数分あとのことでした。 「『なにスマホばかり触って、かわいそうに!』と声がして顔を上げると、70代くらいの女性がわたしを睨みつけていました。それがわたしに向けられた注意だったと気がついたときには、その女性は電車を降りていってしまいました」

注意する前に「一拍待って、想像力を働かせて」

 電車に取り残されたはるかさんは、思わず涙を流してしまったといいます。 「精神的に追い詰められていたせいもあると思います。何もおかしなことはしていないのに、なぜ何も知らない赤の他人にいきなり叱られなきゃいけないの!?と理不尽さを感じました」  はるかさんは「街で誰かに注意したくなったとき、一拍でいいから待って欲しい」と続けました。 「この一件で、良くも悪くも子連れは目立つということがよく分かり、常に見られかたを意識し、緊張感を持って公共の場へ出歩くようになりました。とても疲れることですけど、仕方がありませんよね……。たしかに見ず知らずの他人に思わず注意したくなる場面って、誰しもあると思うんです。だけど何か言うとき、一拍待ってみて想像力を働かせてくれたらって思うんです。  もしかしたら、必死に赤ちゃんの泣きやませかたを検索しているママやパパだって、いるかも知れませんから。もちろん、どう見ても危険!というときは例外ですけれど」  育児に対するモノサシは十人十色。世の新米パパ、新米ママたちには、正しい知見を持ちつつ相応しい距離を守る、周囲のひとびとの優しさが必要なのかもしれませんね。 <取材・文/山田茉美>
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ