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コロナ患者に1.2億円の請求?! アメリカの治療費が凄まじい

 コロナの入院治療費として1億2,000万円の請求書が届いたら…心臓発作でも起こしそうですが、これはアメリカで本当にあった話。
コロナ患者に1.2億円の請求?! アメリカの治療費が凄まじい

写真はイメージです(以下同)

 新型コロナウイルス感染症となった男性が、入院していたシアトルの病院から、そんな仰天価格の請求書を受け取ったと報じられました(6月13日、米紙シアトル・タイムズ)。とにかくぶっ飛ぶほど医療費が高額のアメリカでは、コロナの治療費もとんでもないことになっているようです。

62日間の入院で、治療費は1億2,000万円

 この男性は、新型コロナウイルス感染症となり62日間入院していたそう。一時期は死を覚悟する事態になり、家族に別れの言葉を告げるため電話したこともあったのだとか。しかし男性は徐々に回復。約2か月に及ぶ入院生活に終わりを告げ、無事退院しました。そして受け取ったのが、112万2,501ドル4セント(約1億2,051万1712円)の請求書だったのです。  アメリカは医療費がとにかく高いことで有名。公的医療保険制度もありますが、対象となるのは65歳以上の高齢者や障がい者、低所得者のみです。それ以外の人は、民間の保険に入るわけですが、無保険状態の人が約2750万人もいるのです(2018年)。  1億2000万円を請求された男性の場合、70歳で公的医療保険制度の対象だったため、治療費の自己負担はありませんでした。が、もし自腹だったら破産です…。  アメリカで暮らす人なら、コロナ蔓延のニュースとともに「今コロナになったら、いくら治療費がかかるんだろう…?」という不安がよぎったはず。ハワイで暮らす筆者もそのひとり。そしてこの治療費1億円超えのニュースを耳にして、コロナの治療費について調べてみることにしました。 62日間の入院で、治療費は1億2,000万円

アメリカのコロナ入院治療費、試算では数百万レベル

「FAIR Health」というアメリカの非営利団体が3月25日に発表した試算によると、入院が必要な新型コロナウイルス感染症患者の平均治療費は、なんと42,486ドル~74,310ドル(約450万~800万円)。これは無保険者の場合の治療費です。一方、民間健康保険に加入している人も、保障された金額との差額は自分で支払う必要があり、その平均は21,936ドル~38,755ドル(約230万円~410万円)です。  この試算によると、新型コロナウイルスで6日間入院した場合、請求額は健康保険加入者なら平均38,221ドル(約410万円)、無保険者なら73,300ドル(約784万円)だというのです。あっという間に100万円単位で治療費が増えていくアメリカ。入院期間が延びたり、集中治療室に入ったりしたら、トンデモない治療費になるというのは、簡単に予想できます。  ただしその後、新型コロナに限って、無保険者の治療費は政府が負担すると発表されたり、民間保険会社で自己負担額を軽減する企業が増えたりして、この試算ほどは高くつかないと思われます。それでも、治療費の不安は、日本よりずっと大きいのです。
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毎月の健康保険料も高すぎ
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