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“浮気夫に完全勝利”した主婦のタメになる教え。証拠には何が有効?

着々と証拠を集める妻

 自宅で一緒に過ごす夫は、相変わらずやさしくて良い夫。でも裏では……、というギャップに悶え苦しむ妻。本書からは、絶対に私は悪くない!という叫びが聞こえてきます。多少は反省するというか、自らを振り返る妻が多い中、本書の主人公はかなり強気です。 着々と証拠を集める妻『平凡な主婦 浮気に完全勝利する』 苦悶しつつも夫のスマホをチェックし、「トーク画面をスクロールしながら撮影」「撮影中は電話がかかってこないようにフライトモードにする」等、探偵事務所におしえられたテクニックを駆使し、証拠集めに余念がありません。  やがて感情を爆発させ、夫にすべてをぶちまけます。しかも往来で修羅場を繰り広げるのです。強い、と感心するとともに、ほんの少しだけ、夫が気の毒に思えてしまいました。いえいえ、もとはといえば夫が悪いのですが。

夫の浮気相手と対面

 夫の謝罪を受け、妻は浮気相手に会いに行きます。可愛らしいマンガで綴られているとはいえ、ここでも妻の意見はかなり辛辣。まあ、夫の浮気相手に良い評価を下す妻はごく稀でしょう。
夫の浮気相手と対面

写真はイメージです

 しかし「美意識皆無の容姿、胸もペタンコ、肌も汚いしカサカサ、潤いがない、負のオーラやばい!」って、読んでいてこっちが負のオーラやばくなりそうでした。このくらい覚悟を持って戦わないと、完全勝利に至らないのでしょう。  敵もさるもので、妻と対面したにもかかわらず夫に「違約金の200万円取られても構いません。私は遊びじゃありません」メールを送りつけるんですよ。当然、妻もガッツリ読んでいます。  さて夫は妻と浮気相手どちらを選ぶのか、この後の驚きの展開はぜひ本書で確かめてみてください。

離婚? 復縁? どちらを選ぶか

 本書には実録マンガだけではなく、実際に浮気&不倫された時に何をしたらいいか、順を追って説明されています。気持ちの整理の仕方、夫のタイプの見極め方、完全勝利離婚のフローチャート等々。結婚に絶対的な正解がないように、離婚や復縁にも絶対的な正解はありません。本書はあくまで参考図書。こんな風に行動すれば自分を守れるんだ、泣き寝入りしなくていいんだ、という学びにはなります。読み終えた後には、あなたも強くなっているかもしれませんよ。 ―小説家・森美樹のブックレビュー― <文/森美樹> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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