『ばけばけ』ヒロイン髙石あかり、撮影最終日に見せた“温かい涙”。制作統括が明かす「ラスト2週間の見どころ」は
松江の没落士族の娘・小泉セツさんとその夫で作家の小泉八雲さん(パトリック・ラフカディオ・ハーン)をモデルにした、連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合・毎週月~土あさ8時~ほか)。松野トキ(髙石あかり)とレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)をはじめとした松野家一行は2月中旬の放送回から熊本県に移住したが、“熊本編”ではこれまでとは違った見応えになっている。熊本での印象的なシーンを振り返りながら、クランクアップを迎えた際の現場の様子、髙石の座長としてのすごみなど、本作の制作統括を務める橋爪國臣氏に幅広く話を聞いた。
【関連記事】⇒『ばけばけ』トキとヘブンの関係を決定づけた“オープニング曲の一節”とは? 制作統括が明かすラブストーリーの狙い
【関連記事】⇒『ばけばけ』吉沢亮が13kg減量で体現した“恨めしさを抱えた男”。制作統括が語る「錦織の裏テーマ」
トキの父親・司之介(岡部たかし)が、刺激的な生活を送りたいがために胡散臭い男性・荒金九州男(夙川アトム)の儲け話にわざと乗っかり、借金生活に逆戻りしようと画策する印象的なシーンがあった。このシーンに対して、SNSでは司之介へのツッコミが相次いだ。司之介のこの“愚行”について、「司之介は弱い人間なんですよね」と説明する。
「ただ、借金をしてでもヒリヒリした生活を送ることを望む人は実際にいますし、大なり小なり誰もが抱えている部分だと思います。司之介はそういった部分が人よりも大きい人物なだけなんです。
とはいえ、司之介は悪人ではありません。変なことをしても『それも父上らしいね』と許されて、なんだかんだで良いところも悪いところも受け入れられ、愛されている。もちろん、司之介だけではなく、フミ(池脇千鶴)や勘右衛門(小日向文世)にも悪いところはあります。それでも受け入れ合い、支え合っている家族を描きたかったんですよね」

一部で司之介に対する否定的なコメントが寄せられたが、その点については「『こんな父親、縁を切ればいいじゃん』という声もありますが、当時それは簡単ではない。当時の家族制度を全肯定するつもりはありませんが、ダメなところを受け入れる懐の大きさや、家族に対する優しさを、松野家から感じ取ってもらえると嬉しいです」と語った。

他にも、熊本編では印象的なシーンがある。作中では軍備拡張(軍拡)が着実に広がっており、ついつい緊張感を覚えてしまう。軍隊を描いた背景として、橋爪氏は「当時の熊本は軍隊の町だったんですよね」と回答する。
「今の人が軍隊を見ると『ここから世界大戦につながっていくのか』と連想するかもしれません。ただ、当時の熊本では、“軍隊の存在も含めて街の発展”と捉える感覚がありました。私たちとしては、その時代感覚を踏まえ、熊本を都会的な街として描く意図で軍隊を登場させています。もちろん、後に戦争につながっていく気配も多少にじませる狙いもありました」
続けて、「さらに、軍拡が松野家に今後起こる事態のきっかけになっているので、そのためにも今回描きました」と補足した。
父・司之介の“クズムーブ”への思い

軍拡が、松野家に今後起こる事態のきっかけに

『ばけばけ』制作統括の橋爪國臣氏
1
2











