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あいみょん、ドラマ主題歌にCMと絶好調。“驚きがない歌”の力とは

 現在、多部未華子(31)主演のドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS)の主題歌「裸の心」がヒットしている、シンガーソングライターのあいみょん(25)。同じコンビで淡麗グリーンラベルのCMにも出演するなど、音楽ファン以外にも名前が浸透してきました。9月9日には3枚目のアルバム「おいしいパスタがあると聞いて」のリリースも控えており、ますます人気に拍車がかかりそうです。

驚きがない、安心安全な、あいみょんの音楽

「君はロックを聴かない」(2017)のスマッシュヒットに始まり、「マリーゴールド」(2018)で地位を確立したあいみょん。その後も映画『クレヨンしんちゃん』の主題歌「ハルノヒ」(2019)や、『news zero』のテーマ曲「さよならの今日に」(2020)など、活躍の場を広げています。
あいみょん ハルノヒ

シングル「ハルノヒ」ワーナーミュージック・ジャパン

 いまや、ソロミュージシャンとしては米津玄師(29)と並んで一人勝ち状態ですが、改めて楽曲を聴くと、実にシンプル。フォークやニューミュージックに親しんだ中高年なら、懐かしさすらおぼえるはずです。  ギター教則本に載っているような王道のコード進行に、みんなで声を合わせて歌いたくなるピュアなメロディ。言葉の乗せ方はリズム的にちょっぴりチャレンジングで、現代風にアップデートされていますが、歌メロの基本線は予想から大きく外れることはない。10年ほど前のテイラー・スウィフト(30)みたいに、おじいちゃんおばあちゃんが安心して孫に聞かせられる、すこぶる良質な音楽なのです。

おおらかな凡庸さが魅力

あいみょん 淡麗グリーンラベル

キリン「淡麗グリーンラベル」でのあいみょん(CMリリースより)

 だから、あいみょんの音楽に驚くことはまずありません。かといって、つまらないわけでもない。安心で安全な構造に守られながら、心の琴線に最大公約数的に触れてくる。とても効率的な音楽なのだと思います。  このおおらかな凡庸さこそが、あいみょんの魅力なのではないでしょうか。  かつて一斉を風靡してきたソングライターたちと比較してみましょう。
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aikoや宇多田ヒカルと比べると…
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