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ぎぼむす、家政夫ナギサさん…“無名マンガ”原作でもヒットドラマに化けるワケ

大手出版社の人気作品は、編集者が口を出してくることも

 ただ、大手出版社の人気作品はそうもいかないとか。Bさんは愚痴交じりに言います。 「人気作だと編集側や原作側の力が大きくて、脚本や企画に細かい圧力がかかることが多いんです。筋が通っていればいいのですが、なかには漫画のセオリーを持ち出してないように指示を出してくる編集さんもいます。  例えば『疑問はその話の中で解決して、不安を次の回に持ち出さないように』というような。それじゃ連ドラを最終回まで見せるひっぱりや伏線が作れませんよね(笑)。納得してもらうように対応はしていますが、正直、映像化のスタッフを信用して任せてほしいです」
※写真はイメージです

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 このような指摘は、人気作でなくとも大手出版社の少女漫画やライトノベルの担当者に多いのだとか。とあるアニメでは、編集さんが夢を持ちすぎて制作の進行が大幅に遅れてしまい、制作中止の話まで出るほどになったのだそう。

熱狂的ファンが少ないほうが自由がきく

 しかし、今の時代はネットで自由な意見が映像化作品の出来が原作のイメージを傷つけることもあるので、敏感になるのは仕方ないのかもしれません。  原作の映像化は、どうしても既存のファンは「そのまま変えずに」ということを求めます。しかし内容や尺的な制限でそうもいかないことも多いです。原作にこだわる熱狂的なファンが少ないのも、無名原作のいいところなのかもしれませんね。 <文/小政りょう>
小政りょう
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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