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「としまえん」8月末に閉園。“地元女子”から惜しむ声「プールだけでも…」

閉園後の跡地は「ハリー・ポッター」の施設に

 閉園後の跡地の一部はワーナー・ブラザースによる「ハリー・ポッター」スタジオツアー施設が建設される。期待を寄せる地元女性がいる一方で、「まったく興味ない。行かないと思う」とネガティブな声も。賛否両論あったが、「せめてプールだけは残してほしい」というのは満場一致の意見。「今から署名活動しても間に合いますかね?」と鼻息が荒い女性もいた。  さらに、「園内施設はどうなるのか」という疑問も。「遊具の一部は西武園ゆうえんちに移転の予定。お客さまが一番気になっている回転木馬『カルーセルエルドラド』は、しばらく保管します。博物館への展示の話もありましたが、遊具は乗ってもらってナンボのもの。いつかどこかで再開できれば……と、願ってやみません」(内田氏) 「閉園は寂しすぎる。としまえんには感謝の言葉しかないです」と次々と声を上げる地元女性たち。  入園規制はあるものの、としまえんのおかげで楽しく夏らしい想い出をつくっているようだった。 としまえんフォーエバー

遊園地が生き残るためには常に新しい刺激が必要

「遊園地は人が集まらなければつぶれます」  前出の佐々木氏がこう述べるように、’00年代から現在にかけて、神奈川県川崎市の「向ヶ丘遊園」(’02年)、兵庫県宝塚市の「宝塚ファミリーランド」(’03年)など老舗遊園地の閉園というニュースを聞くことが多い。原因はいったい何なのだろうか。 「もっとも大きいのは、TDR・USJの2大テーマパークの台頭でしょう。“絶叫マシンブーム”は徐々に過ぎ去り、“乗るため”に遊園地へ行く人が激減。また、アトラクションの老朽化も挙げられます。修繕コストをかけてまで経営を続けるか手放すかの天秤は常にあるのでは。さらにコロナの影響が拍車をかけた。全体的に言えることですが、インバウンドを含めた入園客が見込めなくなったことも大きな打撃になっているといえます」  また、閉園後の跡地利用についても課題が残る。現在「向ヶ丘遊園」跡地の一部は「藤子・F・不二雄ミュージアム」に、「宝塚ファミリーランド」は「市立文化芸術センター」に、それぞれ再生している。しかしその一方で、栃木県日光市の「ウエスタン村」(’06年)や、奈良県奈良市「奈良ドリームランド」(’06年)のように、閉園後に手つかずの状態で遊具が野ざらしの廃墟と化した遊園地も地方に多く残されているのが問題視されているのだ。佐々木氏はこの件について次のような見解を述べた。 「遊具は解体にもコストがかかる。買い手がつけば先は見えるが、辺鄙な場所の遊園地だと難しい。交通手段などの整備も必要です」
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将来的に廃墟遊園地を増やさないためには…?
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