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伊藤健太郎、等身大の大学生役に。コロナで撮影ストップして「爆発しかけた」

2週間の自宅待機でより感じた、映画のすばらしさ

――亨は、好きなバンジョーを、諦めようとします。伊藤さんは、俳優をやめようと思った瞬間はありますか? 2週間の自宅待機でより感じた、映画のすばらしさ伊藤「一度もないです。続けていれば、というか、続けていないと何も起きないと思っています。続けることが何事も大事だと思うし、この仕事は、自分の中で唯一こんなに長く続いていることです」 ――続けることが大事だというのは本当にその通りですね。ただ今回のコロナ禍では、自分ではどうしようもなくストップしてしまう時間をみんなが経験しました。 伊藤「そうですね。僕自身、2週間の自宅待機の時間がありました。誰が悪いわけでもないから、どこにもぶつける場所のないモヤモヤを抱えて、正直、爆発しかけたりもしました。でもそんなとき、僕を夢中にしてくれたのが映画でした。小さいころから好きな『アルマゲドン』や、新作を観たり。そうした時間がすごく元気にしてくれた。同時に、『自分は、こういう仕事をしてるんだな』と改めて思ったんです」 2周間の自宅待機は、『アルマゲドン』や新作を観てた――すごい仕事ですよね。 伊藤「僕みたいな思いを抱えた人を、元気にすることができる。今実際に、できているかどうかはわからないけれど、頑張ったら、そう思ってくれる人がいるかもしれない。『頑張らないと!』と思いました」

賀来賢人から「もう、伊藤健太郎でしょ」

――フルネームへと改名してから2年が過ぎ、“健太郎”から“伊藤健太郎”へ定着しました。それも伊藤さんの頑張りがあってこそだと思いますが、この短期間での定着はすごいと思います。 伊藤「自分自身ではあまりよくわからないんですよね。まだ自分のなかでは役者、伊藤健太郎というよりは、区役所で呼ばれる伊藤健太郎の感覚のほうが強くて(笑)。でも確かにそういわれると、『今日から俺は!!』で共演した賀来くんが、『もう、伊藤健太郎でしょ』と言ってくれました。記者さんもそう感じてくれるなら、そうなのかもしれませんね(笑)」 賀来賢人から「もう、伊藤健太郎でしょ」――『今日俺』に続き、『宇宙でいちばんあかるい屋根』もたくさんの方に観てほしいですよね。この状況下で映画館に足を運んでもらうことの貴重さを、改めて感じたのではないでしょうか。 伊藤「僕らが報われるのは、映画が公開できたとき。ずっと無観客でやっていた舞台挨拶に、お客さんを入れられるようにもなって、すごく有難いことなんだなと、日々感じています。ここ数ヶ月で、常識だったことがガラっと変わった。でもだからこそ、普通にできていたことの有難みをすごく感じるし、この作品の公開も、心からうれしいです」 (C) 2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会 <文・写真/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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『宇宙でいちばんあかるい屋根』オフィシャルサイト
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