慶田先生の下にも、乳首や乳輪の色を薄くしたいと相談に訪れる患者さんは多いといいます。
銀座ケイスキンクリニック院長・慶田朋子先生
「
乳首の色はメラニンの活性によって決まっているもので、人種やホルモンが関係しています。性成熟期の東洋人の女性ではもともとベージュから茶色をしています。男遊びが激しいと濃くなるといったような都市伝説的なことは一切あり得ません」
乳首の色は、妊娠や出産に伴って色味が濃くなる一方、性ホルモンの分泌が激減する高齢者では、ピンクに近いトーンになるのだそうです。
「自分の乳首は黒いんじゃないかと悩んでこられる方も多いですが、ほとんどの方は普通ですよ。アダルトビデオの女優さんや、温泉などでほかの女性と比較して黒いと思う方もいるようですが、人間の皮膚は、寒いと縮んで温まると伸びるので、興奮していたり、入浴で体が温まったりしていると、皮膚が伸びて乳首の色も薄まります。
縮んでいる状態の自分の乳首の色と、伸びて色が薄まった他人の乳首の色を比較して、黒いと感じている方もいるかもしれません」(慶田先生)
自身の乳首の色が気になる場合は、体が温まっているときと冷えているときで見比べてから判断するのがいいそうです。
乳首の色味に悩んでいる女性の大半が一般的なトーンであるとはいえ、中にはアトピーの湿疹やブラジャーなどで擦れたことにより色素沈着が起きて黒ずんでいるケースもあるそうです。
「そのような場合も、海外製クリームを個人で購入するのではなく、皮膚科に診察に来ていただければ、トーンアップできます」
一部の美容皮膚科では、黒ずみなどが起こっていない本来の色味であっても、ピコレーザー照射などの施術で色調をほんのり明るくすることも可能だそうです。
「
ピコレーザーはメラニン色素を微粒子に一気に粉砕するので、施術直後から色味が薄くなります。その後、時間とともにマクロファージが色素のかけらを食べてくれるので、さらに明るくなっていきますよ」
施術直後はほんのりピンク色になるくらいでダウンタイムもなく、施術当日から入浴も可能なほど、安全に乳首の色を薄めることができるそうです。