メイクをする意味を考えたことがありますか。身だしなみだから、礼儀だから。大義名分はいろいろありますが、何よりも「人に好印象を感じさせる」ためではないでしょうか。では、人に好印象を感じさせる顔は、どんな顔でしょうか。ズバリ「愛情を感じる顔」と本書。つまり「気持ちがドキドキと高ぶったときにあらわれる表情」です。
頬が紅潮した「血色感」を赤やオレンジ系のチークでアピールし、潤んだ目をカラーコンタクトで演出。と本書がレクチャーしてくれましたが、メイクに自信がない人だっていますよね。そんな人は、「
ひとつひとつの工程を丁寧に行い、それにはどんな意味があるのかをきちんと理解しながらメイクすること」がコツ。
さて、あなたは車窓やショーウインドーに映った自分に驚いたことはありませんか。想定外に疲労感がにじみ出ていた、洋服を試着して自然と笑顔になっていた、等々。心の作用で、簡単に表情は晴れたり曇ったりするのです。それをプラスにとらえ「心が動く瞬間の表情を覚えて活用する」と、これまた本書が日常でできるアップデート法をおしえてくれました。
日々、些末な楽しみを見つけて自分の中にハッピーを育てていく。心を耕すことを忘れなければ、「内面が豊かになり、表情が豊かになり、それがその人に顔立ちとして定着する」。
コンプレックスや劣等感を個性や魅力に書き換え、セルフエスティームを高めたあなたに、メイクは仕上げの魔法をかけてくれます。生き生きした土台=あなたの心と心を映す素顔があってこそ生きるメイク。
本書を読めば、ルーティーンだったメイクの時間が、かけがえのない時間に変わっていくでしょう。
―
小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】