コロナ陽性になったら、大切なペットはどうしたらいいの?東京都福祉保健局に聞く
飼い主がコロナに感染し、入院や宿泊などで飼い主が犬や猫などのペットの世話ができない場合は、どうしたらいいのだろうか。
日本獣医師会によると、各都道府県が対応しているというが、なかでも東京都は専用ダイヤルを設けるなど、都民の不安を払拭する対応をおこなっている。また民間でも無料の預かりやPCR検査も行っている。
全国の自治体の手本になるような東京都のサービス。その充実した内容を追ってみた。
まず、軽症者や無症状の人の陽性が判明し、自宅で療養される場合、飼っているペットにはどう対応したらいいのか。東京都福祉保健局健康安全部環境保健衛生課の松本課長は次のように述べる。
「ペットの体表にウイルスが付着しないようにすることが大事です。そのためには療養中の部屋にペットを出入りさせないこと。また、汚染したマスクやリネン類にペットが接触しないように注意することが大事ですね」
1LDKでペットと同じ部屋で過ごしている場合や、世話することができなくなったら、信頼できる人になるべく早く預けると安全だ。
「家族が自宅で世話する場合や、他の人に預ける場合も、ペットの体表などを介して感染伝播のリスクを防ぐために、シャンプーしてあげてください」
シャンプーをする場合は、お湯が出る勢いを弱くして、毛に当たったお湯が飼い主やその周囲に飛び散らないよう工夫し、ペットを拭いたタオルは、洗剤で洗濯するとよい。
また、飼い主が入院や宿泊施設に隔離される場合のペットの対応はどうだろう。
「東京都福祉保健局」のホームページの「環境・衛生」をクリックすると「2020年6月1日 新型コロナウイルス感染症による入院・宿泊療養の際のペットの飼育について」がある。それには、PCR検査で陽性と判明した飼い主にむけてのペット預かりの準備や、ペット預かり先に対する感染の注意点と共に、知人やペットホテルなどでもペットの預かり先が見つからないケースに備えて、相談専用ダイヤル(03-5320-4392/平日午前10時から午後4時まで)が記されている。
東京都福祉保健局健康安全部環境保健衛生課によると、飼い主が陽性と判断されたのちに、容体の悪化ですぐに入院が決まると、預かり先が見つからなかった単身者や、かかりつけの獣医師がいない飼い主などに、都が一時的に預かってくれる“セイフティーネット”が用意されている。
「センターの職員が防護服とマスク、手袋、メガネ着用と感染防備をしっかり整えて迎えに行き、ペットを預かります。預かり先が見つかるまで、大田区城南島にあるセンターの中で、個別に隔離します。PCR検査はありませんが、飼い主が治療中に安心して預かる体制が整っています」
また飼い主が外出先で急に倒れてコロナ感染と判明、すぐに入院の場合も、東京都は飼い主と連絡をとりあって、大家さんから鍵を借りるなどしてペットを確保し、センターまで送ってくれるという。
環境が変わると、ペットの体調も悪くなることが想定されるが、その場合は動物病院で診察してもらえる。このように手厚い対応がされているのだ。
コロナ陽性が判明したら、すべきこと
コロナで入院・ホテル療養をすることになったら?
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