夫のスマホをチェック、割りばしの大量持ち帰りは違法?菊間千乃弁護士がズバリ
最近、どうも夫や恋人の言動があやしい。こっそりスマホを覗いてみよう…なんて経験、ありませんか?
でも、実はそれ、れっきとした法律違反。プライバシー侵害で損害賠償なんて事態にもなりかねません。「これくらいいよね?」が、大きな問題に発展しかねないのです。
そこで、私たちがいま知っておくべきコンプライアンスについて、元フジテレビアナウンサーで、今は弁護士として活躍中の菊間千乃さんに解説してもらいましょう。菊間さんの近著『いまはそれアウトです! 社会人のための身近なコンプライアンス入門』によると、ついやりがちな行為が、実は違法で逮捕された例もあったりして驚きます。
もちろん、あなたが被害者になったときのためにも法律の知識は必須です。(以下、菊間弁護士による解説)
最近コンプライアンスという言葉をビジネスシーンでよく耳にしませんか。
要は「法律を守ろう」ということなのですが、仕事だけでなく、日常の様々な場面にも、実は法律が関わっていることってたくさんあるんです。とくにSNSが普及した現代は、このくらい平気でしょ、と思ってした行動が、あっという間に拡散され、大騒ぎになるケースも。
だからこそ、自分の常識と社会のルールとの齟齬を確認してみることは、とても大切だと思います。
たとえば、最初に例として挙げた「スマホの覗き見」。
もしあなたが疑った通りに、浮気の証拠が見つかったとしたら?
その場合でも、責めを負うのはあなたです。
スマホに保存されているメールや写真などは、持ち主のプライバシー情報に該当します。それを許可無く覗くことは、プライバシー侵害に該当し、万が一にも相手があなたを訴えれば、不法行為に基づく損害賠償請求が認められる可能性があります。
また、その際にIDやパスワードを勝手に入力してログインすれば、「不正アクセス行為」(不正アクセス禁止法2条4項)として、罪に問われることも。この場合は3年以下の懲役、または100万円以下の罰金ですから、決して軽くはありません。
もちろん、あなたが無断でスマホを覗かれた場合は、相手が同じ罪に問われる可能性があります。そのようなことにならないよう、普段からパートナーと信頼できる関係性を築くことが大切ですね。