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木村佳乃『恋する母たち』の落とし穴みたいな恋。心の隙間が大きいほどハマる

落とし穴にすっぽり入るように、恋に落ちる

 シングルマザーであろうと夫がいようと、誰の心にも隙間はある。そしてその隙間に「恋」は忍び込む。おそらく、そのとき必要とする人が、必要とするタイミングで入り込んでくるのだ。恋をしたくてするわけではなく、やはり落とし穴にすっぽり入るように、恋に落ちるのではないだろうか。心の隙間や穴の大きさと、そこに入り込む恋の深さは比例するものなのかもしれない。 「母が恋をして何がいけないの」と開き直っているわけではない。「母であっても恋をしてしまうことがある」という話なのだ。最初から善悪の判断からは逸脱していると考えたほうがいいかもしれない。  恋を通して、人は自分をより深く知る。そして恋を知る前とは明らかに変化していく。3人の女性はどうやって恋をして、どういう経緯を辿り、どんなふうに変化していくのかが楽しみだ。 <文/亀山早苗>
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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