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ドラマ『恋する母たち』浮気夫を取り戻したのに…妻がおちいる“苦悩”

夫婦とも、愛情で結ばれているわけではなかった

「確かに生活していく上では、夫にいてもらわないと困る。というか夫からのお金がなければ困る。ただ、夫を愛しているからいてほしいのか、お金を入れてもらいたいからいてもいいと思っているのか。これ、大きな違いですよね。自分でもどちらなのかがわからないんです。突きつめたらいけない問題のような気がするから結婚指輪 夫だって離婚はしたくない、娘と会えなくなったりしたら生きている甲斐がないとは言ったが、妻を愛しているから一緒にいたいとは言っていない。夫婦とも、愛情で結ばれているわけではないことを漠然とわかっているのだ。ただ、離婚という「めんどうで損をする選択はしたくない」とミエコさんは言った。

自分の本心に気づいてしまった苦悩

 この先、子どもの成長を通して、あるいは日常生活の蓄積を通して、ふたりが本当に結婚してよかったと思えるのかどうかはわからない。 家族もしかしたら、娘が大人になった時点で、やはり夫婦としては解散しましょうということになるかもしれない。ただ、そのときまで夫の不貞の事実はきちんと証拠に残しておくつもり。一方で修復できるものならしたい気持ちもあるんです。だけど急接近してくる夫にどう対処したらいいかわからないんですよね」  夫の不倫によって、妻は自分の本心に目を向けざるを得なくなり、騙し騙し続けてきた結婚生活や夫への気持ちを再確認してしまった。夫の浮気がわからなければ、なんとなく続けられた結婚生活なのに、とミエコさんは苦悩していること自体がつらいと嘆いた。 <文/亀山早苗>
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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