「彼の未来をつぶすわけにはいかない」45歳女性の体験談
若い男性と不倫関係になったとき、成熟した女性はみな思い悩む。
「彼の未来を私がつぶすわけにはいかない」
16歳年下、当時26歳の男性とつきあい始めたとき、そんな思いで迷い悩んだというのはタエコさん(45歳)だ。

写真はイメージです(以下同じ)
「彼とは会社は違うんですが、一時期、一緒にプロジェクトを組んだことがあるんです。本当によくがんばってくれたので、その仕事が終わってから食事に誘いました。あくまでも仕事でのお礼です。その日に彼から好きだと言われましたが、冗談に変換しました。彼が今後、私に会っても気まずくならないように」
だが彼はめげなかった。好きだ、きれいだ、あなたみたいな素敵な年齢の重ね方をしてきた女性は見たことがない。どの言葉も彼女の心に刺さった。
そしてある日、彼は「具合が悪い」と彼女にメッセージを寄越した。仕事帰りに言われた住所へ行くと、彼は確かに高熱を発して寝ていた。
「かわいそうで必死に看病しました。解熱剤などを買っていったので、おかゆを食べさせて薬を飲ませて。すると彼は『あなたへの恋が成就しないから熱が出たんだ』と。それでその気になっちゃったんですよ」

ひょんなことから始まった関係だが、タエコさんも本気だった。だからこそ苦しかった。2歳年上の夫はやさしいし、中学生のひとり娘はかけがえのない存在だ。ふたりに知られたら生きていけないとさえ思った。それなのに彼への気持ちも止められない。
「離婚してほしい、結婚しようと彼は必死で口説いてくれました。でもその情熱が冷めたら、彼は同世代の子と結婚していくだろうし、もし情熱が冷めなかったら彼の人生は狂ってしまう。普通に結婚したほうがいいと何度も言いました。だけど彼はがむしゃらに迫ってきたんです」