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大泉洋の紅白司会に期待!アドリブ力を育てた『水曜どうでしょう』神回を振り返る

カブで激走、ベトナムでのリアル障害物競走で見せた根性

原付きカブで激走、ベトナムでのリアル障害物競走

写真はイメージです

 2002年に「ラストラン」と銘打ち放送された「ベトナム縦断1800キロ」編。同年9月にレギュラー放送を終了させた「水どう」の、レギュラーとしては最後の企画となりました。原付カブでベトナム共和国のハノイからホーチミンまでを、ミスターと大泉さんが激走していくのですが、この道のりが、嘘偽りのないリアル障害物競走なのです。  うだるような暑さと激しいスコールの繰り返しが襲うなか、舗装されていない道には穴や岩がいたるところに出現し、時には故障したバスや動物までを避ける必要に迫られながら、激しい揺れにお尻の皮をすりむきつつ、ミスターとともに走っていく大泉さん。  途中、なぜか積み荷にジャックフルーツを乗せたり、ミスターが無線を落としてしまうというハプニングに見舞われながらも、すべてを笑いへと変えていく“どうでしょう班”。完走するころには、男泣きを見せる藤やんでなくとも、目頭が熱くなります。そして頭に焼き付いて離れなくなる「ベトナム、ホーチミン」のメロディ。沁みます。

一人よりも複数人の中で光る大泉洋

ひとりよりも複数人の中で光る大泉洋

『水曜どうでしょう 第7弾 「ヨーロッパ21ヵ国完全制覇」』

 紹介は限られましたが、「四国八十八ヵ所」シリーズ、「オーストラリア大陸縦断3,700キロ」「ヨーロッパ21ヵ国完全制覇」「北極圏突入 ~アラスカ半島620マイル~」「試験に出るどうでしょう」シリーズ、「釣りバカ」シリーズなどなどなど、国内外の企画と問わず、さらにはレギュラー放送後の企画回も、何度でも楽しめる回ばかりの『水曜どうでしょう』。そこでの生き生きとした大泉さんを見ていて感じるのが、ひとりで何か面白いことをするよりも、誰かがいて、そこへのリアクション(ぼやき)、そしてキャッチボールがあってこそ、より輝くということ
2021年春にあて書きされた小説『隠し絵の牙』が映画化

『隠し絵の牙』(KADOKAWA)

 2021年春には、大泉さんにあて書きされた同名小説の映画化『隠し絵の牙』の公開も待つなど、そのスターぶりに拍車がかかっていますが、まずはこの年末、紅白白組司会で、その存在の大きさをまざまざと感じさせてくれるはずです。紅組司会の二階堂ふみさん、総合司会のウッチャン(内村光良)と桑子真帆アナウンサー、そして出演者たちとどんな丁々発止のやりとりと、大泉さんならではのユニークな返しを家でのんびり拝みながら、2020年を笑い納めにできたらと願っています。 <文/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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