詳しいやり方についてはこれから説明しますが、たとえば取材メモを、その日のうち、もしくは翌日などに自分の言葉でまとめ直すと、話の内容や疑問点が整理でき、忘れにくく(あるいは、後で思い出しやすく)なります。
考えなければならないこと、決めなければならないことについても、メモの力を借りることで、頭の中を整理し、答えを早く見つけ出すことができます。
どれほど多忙でも、このメモ術を使えば、明日に宿題を残さず、やるべきこと、考えるべきことをどんどん片づけていくことができるのです。
ロジカルメモのやり方はとてもシンプル。
ノートと筆記用具、小さなふせんを用意し、次の3つのステップを踏むだけです。
① ノートの左ページに、ふつうにメモを書く。
② 左ページのメモの内容を自分の言葉で言いかえ、右ページに書く。
③ 自分の言葉で言いかえたもののうち、特に重要だと感じたことをふせんに書き出す。

取材メモをもとに作ったロジカルメモ
私たちはふだん、会議や打ち合わせの内容、本やネットから得た情報などをメモします。
ロジカルメモの左ページには、それらを、いつも通りにメモします。
多くの場合、そうしたメモは「忘れないため」にとるものですが、見方を変えれば、そこにはアイデアの種や考えるためのヒントがたくさん眠っています。
メモには無限の可能性があるのです。
ただ、せっかくのメモも、そのままでは、ただの情報の羅列にすぎません。
情報の羅列を「完璧な記憶装置兼アイデアの宝庫」「生産性の高い最強のメモ」にするためには、その内容を、自分の言葉で言いかえる必要があります。
「メモの内容を自分の言葉で言いかえるって、どういうこと?」と思われるかもしれませんが、難しく考える必要はありません。
ロジカルメモの右ページをさらに半分に区切り、右側に、以下のような内容を短い文章で書いていきます。
●聞いた話や得た情報を整理して書く。
●「要するにどういうことだろう」と自分に問いかけ、答えを書く。
●自分なりに重要だと思った点を書く。
●わからない点、追加で調べたい点があれば、それを書く。
●別々に書いた言葉をつなげて、一つの言葉にしてみる。
また、右ページの左側には、今まで知らなかったこと、ハッとしたこと、誰かに伝えたいと思ったこと、世の中の役に立つと思ったことなどを書き込みます。
では、なぜ自分の言葉で言いかえると、ふつうのメモが「生産性の高い最強のメモ」に変わるのか。
その理由は、2つあります。