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起業家ママタレ、大成功したけど「自分を詐欺師と感じる」複雑な心理を明かす

 ハリウッドの「セックス・シンボル」として人気を博した後に結婚し、3人の子供を育てながら、オーガニック系ベビーブランドを立ち上げたジェシカ・アルバ(39)。現在では、10億ドルの価値を持つ企業の経営者となり、“世界最強ママタレ”の名をほしいままにしている。ところが本人は自らの成功を肯定できず、「自分は成功に値しない」と感じていたことを告白した。

自信がもてなかった自分を変えてくれた夫の言葉

ジェシカ・アルバとキャッシュ・ウォーレン

ジェシカ・アルバ(右)と夫のキャッシュ・ウォーレン(左)

 2008年に映画プロデューサーのキャッシュ・ウォーレンと結婚後、オーガニック系ベビーブランド『The Honest Company』を起業したジェシカ。紙オムツやベビーフード、赤ちゃん用のスキンケア用品など、自然素材の商品を幅広く手掛ける同ブランドは、時価総額10億ドル(約1040億円)のブランド価値があると米経済誌フォーブスは報じている。  ところが、そんな大きな成功を収めても自分を肯定できなかった……。ジェシカはそう告白し、自分に自信が持てない「インポスター症候群」に悩んでいたことを今回明かした。  米メディア『ウィメン・アット・メレディス』のインタビュー動画に登場したジェシカは、こう語っている。 「自分が成し遂げた成功に、自分は値しないと思っていた」 「それは神の思し召しで、運や魔法が私に成功をもたらしてくれたと感じていた」
 そんなジェシカの考えを変えてくれたのが夫のキャッシュだったという。 「手に入れた地位は、君の努力の賜物。だから君にはその価値がある」と夫にいわれ、ようやくそう考えられるようになったというジェシカ。気づきを与えてくれた夫について、こう話している。 「私の夫はいわゆる有色人種に属しますが、『自分はここにいるに値する』という確固たる信念を持っている人です」 「彼は、白人優勢のハリウッドで、マイノリティーとして育ちました。彼の父親は、当時では数少ない黒人俳優でした」  1970年以降テレビや映画で活躍した黒人俳優で、自身の義父でもあるマイケル・ウォーレンを引き合いに出したジェシカは、こう続けた。 「自分自身に敬意を払わなければ、他の人にも敬意を払ってもらえない。夫は常にそう思っているみたい。だから自分でそう振る舞うことによって、“自分はここにいるに値する”っていう境地に至ったんだと思う」

“自分を詐欺師と感じる”インポスター症候群。実は成功者に多い?

 会社を経営していくうえで誠実さと透明性を第一とし、「健康、ウェルネス、安定性」に価値を見出すことを目指していると明言していたジェシカ。しっかりとした経営理念を持ち、会社を大きく成長させた実績を持ちながら、自分の能力に自信が持てなかったというのは、なんだか意外な気もするが……。  ただ、ジェシカが一時悩んでいたという「インポスター症候群」は、決して珍しいものではないという。これまでにも、名優トム・ハンクス、超エリート女優のナタリー・ポートマン、オバマ元米大統領のミシェル夫人といった大物セレブたちが、インポスター症候群に悩んだことがあると明かしている。  仕事で成功し、その実績を評価されても、「自分の実力ではない」「運が良かっただけ」などと思い込み、自分を肯定できないインポスター症候群。とにかく自己評価が低く、「自分は詐欺師だ」とまで感じる人が多いため、別名「詐欺師症候群」とも呼ばれているという。 「謙虚」「謙遜」が美徳とされる日本では特に急増しているといわれているが、自己評価が低い心理的傾向は、経済活動に悪影響を及ぼすこともあると専門家は警鐘を鳴らしている。ただ、病気というより心理的な傾向であるインポスター症候群は、克服しようとするのではなく、うまく付き合っていくことで、自分にとって最大の強みにもなりうるといわれている。 <文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
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