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日本人が英国音楽賞の歴史を変えて拍手。世界で活躍する新世代ミュージシャン3選

アメリカで活躍するMitski ミツキ・ミヤワキ

 リナ・サワヤマのように、海外で確固とした地位を築いている日本にルーツを持つミュージシャンは他にも存在します。  日本で生まれたミツキ・ミヤワキ(30)は、米国を拠点にMitski名義で活躍するソロミュージシャン。
 ニューヨークの大学で音楽を学びながらセルフリリースした曲が話題になり、卒業後すぐにリリースした3作目『Bury Me at Makeout Creek』がPitchforkやNMEから賞賛を浴びました。  そんな彼女が、デッドオーシャンズと契約し、2016年に発売したアルバム『Puberty2』に収録されていた『Your Best American Girl』は、『ザ・ニューヨークタイムス The New York Times』が「音楽の未来を教えてくれる25曲」に選出。  日本人とアメリカ人の両親を持つことや、移民でありアジア系のマイノリティーであることを絶妙に表現した歌詞をポップに歌い上げ、次世代の聞き手に受け入れられました。  2018年に発売された『Be the Cowboy』のツアーでは、ギターを奏でながら歌うそれまでのシンプルなスタイルから一転、日本の前衛舞踏に触発されたダンスを披露するなど、進化し続けるMitski。  この3月に発売されたグラフィックノベル『This is Where We Fall』では、初のサウンドトラックに挑戦しています。

ジョージ(Joji) 大阪からアメリカへ。YouTuberから転身

 一方、大坂出身のジョージ・クスノキ(28)は、日本人とオーストラリア人の両親を持つミュージシャン。ユーチューバーからミュージシャンに転身するという今風の経歴を持っています。  現在ジョージ(Joji)名で活動している彼は、もともとフィルシー・フランクとして、ピンクの全身タイツ姿でブラックユーモアたっぷりの動画を配信していた人気ユーチューバー。  2017年に突如発表したユーチューバー引退の理由は、『レガシープレス Legacy Press』によると、自身が生み出したキャラクターに興味を持てなくなったことや心労によるものだったそうです。  その後、アジアのカルチャーを発信する「88rising」に加入すると音楽活動に本腰を入れ、2018年10月にはデビューアルバム『BALLADS1』をリリース。アジア出身アーティストとして初めてのビルボードのR&B/ヒップホップチャートの1位を獲得しました。  2020年8月に、セカンドアルバム『Nectar』から先行発売されたディプロとのコラボ曲『Daylight』は、ビルボードの「前週発売された最も好きな曲(2020年8月7日付け)」に選ばれ、収録曲『Your Man』は元フィフス・ハーモニーのカミラ・カメロが「あなたの音楽が大好き」と絶賛。  ジョージの勢いはまだまだ止まりそうにありません。 Source:「VICE」「BBC」「The New York Times」「Legacy Press」「Billboard」 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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