またウィルマ―は、日本に旅行したときの経験が、ナカノちゃんという名前を思いついたきっかけであることも告白。2人がお互いへの愛を最初に語り合ったのは、日本を旅しているときだったことを明かしている。
「アマンダと僕は、付き合い始めた最初の年に世界中を旅したんだ。2人でただ深みに飛び込もうと決めて地球上を回った。その長期旅行の一つが日本だった。あの地を旅するのは何かとてもスピリチュアルなものだった。真に文化を理解し、取り入れ、そしてその全ての精神全てが、僕達の心に響いたんだ。あの旅は本当に美しいものだったし、開眼させられたよ」
「あの旅行で、僕達は一緒になることを決めたんだ。本当に一緒にね。日本は僕らにとって特別な時だった。僕はあの旅行をとても誇りに思っているよ。僕達を繋ぎ、また前進し、人生を計画し、僕達が本当に何が欲しいのか考えるための心の穏やかさを与えてくれたからね」
それにしても、なぜ“ナカノ”ちゃんなのか? ウィルマ―は娘の名前の由来について、こう説明している。
「ナカノには、何かとても力強く、ユニークで異なるものを感じた。僕達の娘が成長するにつれ、とてもクールで楽しい会話の種となるだろうと考えたんだ。また、敬意と伝統、そして僕が婚約者と『愛している』と初めて語り合った美しい瞬間へのトリビュートでもある。僕達にとって最初の子供が誕生したこと、それとともに日本を旅した記憶を残しておきたかった」
そして娘の名前が、
戊辰戦争で女性ながらも果敢に戦い、命を落とした会津藩の中野竹子にインスピレーションを得たことも明かしている。

会津には中野竹子が眠るお墓も建立されている。
(※画像:会津坂下町のウェブサイトより)
容姿端麗で武芸にも優れていたという中野竹子は、新しい世の中を作ろうとする新政府軍と、幕府を守り通そうとした旧幕府軍の間で戊辰戦争が勃発した際、薙刀(なぎなた)を手に出陣。その勇敢な姿から、“幕末を生きたもう一人のハンサム・ウーマン”として語り継がれている。
中野竹子は
2013年の大河ドラマ「八重の桜」でも取り上げられ、綾瀬はるか演じる主人公・八重の戦友として登場した。ちなみに、ドラマでは黒木メイサが中野竹子を演じた。
一方ナカノちゃんのミドルネームである“オセアナ”は、アマンダが海をこよなく愛していることから付けられたそうだ。
家族会議では反対意見も出たという“ナカノ”ちゃんという名前。それなら“タケコ”ちゃんでも良かったような気もするが、それはさておき、日本の歴史や風土を気に入ってくれたのは嬉しい限り。いつの日かナカノちゃんもつれて、ぜひ来日してほしい。新型コロナウィルスが収束し、人々が自由に行き来できる日が早く訪れますように……。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>