ずっと仲の良い夫婦の共通点。多くの夫婦が悩む“距離感の違い”とは
こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。

「結婚は墓場」なんて言葉もあるように、「いつまでも夫婦円満なんて幻想」とよく言われます。でも、人生の大半を過ごす相手とは、できるだけ良好な関係を保ちたいものです。
コロナ禍で環境が変わり、夫婦関係にも多くの悩みが寄せられるようになりました。ピンチをチャンスにではありませんが、一緒にいる時間が増えたからこそ、夫婦関係を見直したいところ。今回はコロナ禍をキッカケに夫婦円満を叶えていくために出来ることを、夫婦カウンセリングを行う「Life Design Labo」の安東秀海さん美紀子さんご夫婦に話を聞きました。
恋愛からスタートしても時間と共に好きという気持ちが落ち着き、それと引き換えに不満や我慢が増えていきます。その一方で、ずっと仲の良い夫婦もいますが、安東さんから見て共通点はあるのでしょうか。
「ずっと仲の良いご夫婦は、夫婦関係における距離の取り方がとても上手いです。恋人や夫婦など親密な関係性では、2人の距離感に三つの段階があります。この仕組みに当てはめた時、仲の良いご夫婦は上手な距離の取り方をしていることが多いです」(美紀子さん)
安東さんが解説する距離感の三段階とは、以下の3つに分かれています。
● 第一段階:ロマンス期
恋愛の初期段階で、いわゆるラブラブな状態です。手をつないだりハグをしたり、自然と身体的な距離感も近くなり、「心と身体の距離が等しく近い」時期です。相手の言動に多少気になることがあっても、大概のことは許せたり、たとえケンカをしてもすぐ仲直りできます。
● 第二段階:探索期
多くの夫婦が、この段階で迷い葛藤しています。
2人が望む距離感に差が生まれ、「距離を置きたい側」と「離れたくない側」に分かれます。離れたい側は一緒にいることにストレスを覚え、離れたくない側は不安や寂しさを感じる状態です。
● 第三段階:成熟期
身体的な距離に関わらず、心の繋がりを感じられる状態。一緒にいても離れていても、どちらもストレスが少なく自然な状態です。
「悩みを抱える夫婦の多くが、探索期で適切な距離感に迷い、葛藤しています。
コロナ禍は、夫婦の身体的な距離と心の距離に変化を起こしました。在宅ワークで仲良くなったケースも耳にしますし、一見良い変化に見えますが、それはある意味強制的に距離が近くなったことによる“かりそめの成熟期”かもしれません。この変化をキッカケに、今後も良い関係を築けるようコミュニケーションを深めることが大切です」(秀海さん)
