「コロナが流行りだした昨年の前半に、感染予防のことで価値観が合わなくて彼と別れてしまって」
それ以来やっと先日、気になる男性にドライブデートに誘われたA香さん(34歳・会社員)。
「友達の紹介で知り合ったK二さん(35歳・メーカー勤務)とは、何年か前から知り合いだったのですが…最近また連絡がきてシン・エヴァンゲリオンの話で何だか盛り上がってしまい、誘ってもらえて嬉しくて」
エヴァンゲリオンの聖地がいくつもある箱根に行く事になった2人。A香さんの最寄り駅前で待ち合わせて、K二さんの車の助手席に乗り込みドライブデートがスタートしました。
「LINEや電話で何度もエヴァトークしていましたが、実際に会うのは久しぶりだっのでつい緊張して喉がかわいてしまい、ペットボトルのお茶をガブガブ飲んでしまったんです」
そんな最中、渋滞に巻き込まれてしまった2人。次のパーキングエリアまでもかなりありそうです。
「私、かなりギリギリまで我慢していたんですが、どうしてもオシッコしたくてたまらなってしまって」
恥ずかしかったですが、そう彼に告げると…。
「K二さんが苦笑いしながら『飼っている犬用のペットシーツがあるから、そこでするしかないかな』と言われて、震えるほど悩みましたがどうしても我慢できなかったんです」
後部座席に移動して、ペットシーツに用を足したA香さん。
「とりあえず漏らさないで済んだのでホッとしましたが、せっかくのデートなのに、いきなりこんな情け無い姿をさらしてしまった私は酷く落ち込んでしまい箱根に着くまでずっと無言でした」
そして、箱根湯本駅に着くなり彼に「ごめんなさい!ペットシーツにオシッコする子にどうしてもときめけない」と、5千円を渡されて、車から下ろされしまったそう。
「私だってしたくてした訳じゃないのに…。もちろんエヴァどころじゃなくなり、缶ビールを飲みながらロマンスカーで帰りました。やっぱトイレにいつでも行けるって最高ですね」
それ以来、K二さんから連絡はないそうです。
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人間関係でやらかした話―
<文&イラスト/鈴木詩子>
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鈴木詩子
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
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