Entertainment

ケイト・ウィンスレットが女性と恋する孤独なキャラを熱演「私とは逆の性格ね」

考えさせられるキャラの掘り下げ

アンモナイトの目覚め

©2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited

 舞台になった町で学んだのはそれだけではない。地元のスーパースターとなっている彼女についても、その一人暮らしの間に学ぶことができた。 「メアリーの暮らしていたライム・レジスの家は、今でも博物館として残っているの。もちろんそこにも行ったし、地元の学芸員や博物館の人々から彼女のことをたくさん学んだ。彼女は権力を持った裕福な男性に成功を踏みにじられたけど、だからといって文句を言うようなタイプでもなかった。自分の人生を受け入れつつも、同時に不満を抱えていて、なおかつ思いやりに溢れた女性だったんですって。たとえば、彼女自身も貧しかったのに、より貧しかった人たちを助けたりしていた。畏怖の念を感じるほどに傑出した人で、そんな人を演じることに大きな責任を感じざるを得なかったわ」  生き方がまるで違う時代を描きながらも、実は抑圧があるのは現代も変わらないのでは?と考えさせられるキャラの掘り下げは、歴史劇を見ていることを忘れるほど強烈だ。 「思うに、当時と今の女性の生き方の違いは、服装だけじゃないかな。女性の欲求や仕事の姿勢、考え方はまったく変わってないもの。この作品は、2人のロマンス、互いの仕事や技芸を通して、共鳴し合う女性同士の関係性は正しいと周知していると思う」

『タイタニック』以来のJ・キャメロンとタッグ

 ちなみに、彼女の次回作は『アバター2』。『タイタニック』以来、20上ぶりにジェームズ・キャメロンとの仕事に挑んでいる。 「ジムも私も当時とは1、2周回って変わったと思うわ。でも、再び一緒に仕事ができたのは最高の経験だった。たとえば『タイタニック』のとき、巨大水槽の撮影で学んだことが、今も役に立ってるんだけど、『アバター2』にも水槽の撮影があったのよ(笑)。でも、あの時よりもさらに大掛かりで、想像を絶する規模なのに、驚くほど効率的に撮影できるようになっていたの。一瞬一瞬がすべて楽しかった。こちらも楽しみにしていて!」 『アンモナイトの目覚め』 ’20年/英/1時間57分 監督/フランシス・リー 出演/ケイト・ウィンスレット、シアーシャ・ローナンほか 配給/ギャガ 全国公開中
次のページ 
同性同士のロマンスを描いて新時代を開いた革新作3選
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ