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不登校YouTuberに有名人も賛否。ゆたぼん少年をネットにさらしたのは誰か

肩書きは「心理カウンセラー」「自由人」……って

 実はゆたぼんが騒がれ始めた頃から、筆者はゆたぼんよりもこのお父様に夢中だ。  現在のツイッターのプロフィールには、「少年革命家ゆたぼんのパパ」とともに「講演会の講師」「自由人」「不登校界のビッグファザー」……。輝いて見えるほど興味深い肩書きが並んでいる。
(画像:中村幸也@ゆたぼんのパパ Twitterより)

(画像:中村幸也@ゆたぼんのパパ Twitterより)

 その一つに、「心理カウンセラー」もある。2019年時点で募集していたLINE通話1時間1万5000円、対面1時間3万円(出張費除く)のカウンセリング料は一般的には決して安価とは言えないが、その価値観もお客さん次第なのか。これが彼の生業なのだろう。  元暴走族で、恐喝、窃盗、覚せい剤などの悪事に手を染めたという中村氏。一念発起して働き、2010年に「日本メンタルヘルス協会」で学んでカウンセラーの資格を得たらしい。  同協会は、臨床心理士や公認心理師の国家資格を得るために勉強をする組織ではない。中村氏のそれは民間組織で得た資格なのだ。医師などとは違ってカウンセラーは誰でも名乗ることができるから、自分のことを「革命家」と言っているのとそんなに変わらない。
(画像:中村 幸也氏の著書の版元であるハート出版サイトより)

(画像:中村 幸也氏の著書の版元であるハート出版サイトより)

「自称カウンセラー」は自己啓発屋さんに近い

 すっかり消えてしまったので名は出さないが、虐待の連鎖に悩む相談者に「あなたの娘さん、叩かれるために生まれたのよ」とのオリジナル理論を吹聴して大炎上した「自称心理カウンセラー」もいた。  筆者はこの手の人に依存し人生を狂わせたケースをたくさん知っている。深刻な悩みを抱える人が近寄ってはいけない存在だとまで考えている。  中村氏も含めて真面目にやっていると主張するのであろう方々に気の毒なので、それらの害悪の委細には触れないが、公的な組織で従事できるような国家資格を持つ方々と比較すれば、「自称カウンセラー」が高い知見と体系化された心理学のトレーニングを必要としないことは確かだ。自己解釈の理論を伝える自己啓発屋さんに近いと言える。
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もしユーチューバー以外の職業につきたくなったら…
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