りんごのベタベタは、りんご自らが作り出している天然物質です。
りんごは熟すにつれて、リノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増えます。これら脂肪酸が、りんごを油っぽくさせるのです。
ベトベトする現象は「油あがり」と呼ばれ、水分が蒸発するのを防ぐ働きがあります。りんごが自分を守るための自然現象だと考えられています。
人工ワックス(被膜剤)だと勘違いしている人も多いですが、国産のりんごはワックス処理を行っていません。皮も安心して食べることができますよ。
また、りんごの品種によって油あがりのしやすさには違いがあります。ベトベトに抵抗感がある人は、油あがりしにくい「王林(おうりん)」を選ぶと良いでしょう。
▼ベトベトしやすい品種
ジョナゴールド、サンジョナゴールド、紅玉など
りんごのベタベタ、ツヤツヤは熟しているサイン。スーパーで食べ頃のりんごを探してみてくださいね。
<文/管理栄養士 梅原しおり>