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あなたは大丈夫?更年期が早く来てしまう女性の“意外な共通点”

 こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。  アラフォー世代ではまだ意識している人も少ない「プレ更年期」。しかし、早い人では30代後半から「プレ更年期」の症状を感じ始めるといいます。 更年期 前回記事ではプレ更年期の仕組みや症状について、「対馬ルリ子女性ライフクリニック」の産婦人科医・石山尚子先生に話を聞きました。  石山先生いわく、プレ更年期でよく訴えられる症状は、月経周期や量の変化。しかし、生理の変化をはじめプレ更年期で見られる症状の数はなんと200にものぼり、個人差もかなりあるのだとか。そのため、原因の判断はとても難しいようです。  今回は、私たちが実際に体調の変化を感じ始めたときどう対処をしていけばいいのか。また、早めにできる日常での対策にはどんなものがあるか。この2つについて、先生に解説をお願いしましょう。(以下、「」内コメントすべて石山先生)

更年期が早めに来る人、来ない人の違いはあるの?

 更年期障害には、まことしやかに多くの“うさんくさい説”がささやかれています。「初潮が早いと更年期障害が重くなる」とか「妊娠経験があったほうが更年期障害は軽い」とかとか。しかし先生によると、初潮の時期や妊娠経験と更年期障害の程度には関連性がないそう。では、更年期が早めに来る人や、重くなる人などに共通の傾向はないのでしょうか。 「更年期の不調には、ホルモンバランスの問題と自律神経の問題、この2つが複雑に絡んでいます。その性質上、ストレスがかかった生活をしている人は、プレ更年期が早めに来たり、症状が重くなったりする傾向があるように思います。  例えば、子育てと介護が重なっている時期の人や、更年期に差し掛かったタイミングで親しい人との別れがあった人などです。大きな環境の変化はストレスにつながり、そこで発生した負荷が更年期も合わさって不調として出やすくなります」
職場 女性 会議

写真はイメージです(以下同じ)

 前回記事では、プレ更年期の元となる女性ホルモンの乱れがどうして起きるのか、会社のチームで喩(たと)えながらその仕組みを紹介しました。  女性ホルモンは「脳の司令塔である視床下部(部長)→同じく脳にある脳下垂体(課長)→卵巣(プレイヤー社員)」という順番で信号が送られ、正しく作用した結果、卵巣から女性ホルモンが放出されます。  自律神経は、司令塔である視床下部(部長)の信号をコントロールする働きがあります。ストレスによる自律神経の乱れは、視床下部が発する指令に影響し、巡り巡って卵巣にも正しい刺激がいかなくなり、卵巣の衰えと合わさって、さらなるホルモンバランスの乱れを誘うというわけです。

卵子の数の目安「AMH検査」についての誤解も

「月経は、本当にちょっとの事で乱れたり止まったりします。また卵巣の衰えでいうと、AMH(アンチミュラー管ホルモン)と呼ばれる、『卵子の数の目安』を指す数値を図ることもしますが、これも一部で誤解が生じています。 『AMHの数値が高い=これから成長する卵子がまだ体内にいる=卵巣の衰えは遅い』と誤認識している人がいるんです。しかしこれも、厳密には閉経と完全に関連しているものではありません。  更年期に重要なのは、あくまでも女性ホルモンが放出され、そしてバランス良く機能しているかです。その観点でみると、潜在卵子がまだ体内にあるかどうかは無関係とは言わないものの、プレ更年期症状に直結しているわけではないんです」 AMH(アンチミュラー管ホルモン) AMHとは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンの名称。この検査数値によって、体内にある卵子の数の目安が分かるとされており、妊娠希望者が目安として検査を受けるケースも多いです。  更年期になると、これも1つの目安として検査はするものの、AMHの数値をもって更年期かどうかを判断するものではないのだといいます。
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40代で生理がストップ! 閉経か妊娠か、自律神経の乱れか?
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