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野菜のレンチンは、ラップじゃなくペーパーがいい!ふっくら美味しくできた

 長い長いステイホーム生活、ごはん作りはなるべく楽したいですよね。下ごしらえや温野菜として、野菜を電子レンジでチンすれば時短になる…かと思いきや! あれって結構、失敗しがちじゃないですか? スギアカツキ野菜_1  野菜を切って並べてラップをしてチンしてみたものの、ニンジンはぐにゃぐにゃ、ブロッコリーはしんなり……、というのはよく聞く話。どうにか工夫しておいしく作りたいところですよね。  そこで今回は、電子レンジで作る温野菜をカンタンにレベルアップしてくれる裏ワザをご紹介。ポイントは、当たり前のように使っている「ラップ」を、「キッチンペーパー」に置き換えることにありました。 【画像をすべて見る】⇒画像をタップすると次の画像が見られます

電子レンジ調理にこそ、「キッチンペーパー」を使うべし

 まず用意するのは、「フエルトタイプ」のキッチンペーパー。
スギアカツキ野菜_2

フエルトタイプ(左)エンボスタイプ(右)今回のオススメは「フエルトタイプ」

 そもそもキッチンペーパーは、大きく分けて2タイプあります。一つは、厚手の不織布で作られた「フエルトタイプ」、もう一つは紙が凹凸になっている「エンボスタイプ」。身近なのは安価なエンボスタイプかもしれませんが、今回オススメなのは、吸水力に優れていて熱に強い「フエルトタイプ」。  今回のコツを教えてくれたのは、フエルトタイプの「リードクッキングペーパー」を製造・販売しているライオン(株)で、この裏ワザのことを、「ぬらくるチン」と言うんだそうです。

「ぬらくるチン」=ぬらして・くるんで・チン!

「ぬらくるチン」とは、リードクッキングペーパーをぬらし、野菜をくるんで、電子レンジでチンする工程のことだそうで、実際に手順を紹介してみたいと思います。まずは、大きめの耐熱皿に、ぬらしたクッキングペーパーを1枚敷きます。(※私が実験したところ、エンボスタイプのキッチンペーパーを使用する場合は、2~3枚重ねると同程度の仕上がりに。) スギアカツキ野菜_3 その上にお好みの野菜を並べます。ポイントとしては、外側から内側にかけて硬い野菜⇒柔らかい野菜を並べていくこと。今回は、外側からかぼちゃ(7ミリ)⇒にんじん(7ミリ)⇒ブロッコリー(小房をタテ半分に切る)⇒パプリカ(2センチ角)の順に並べました。 スギアカツキ野菜_4 この上に、ぬらしたクッキングペーパーを乗せ、全体をくるみます。 スギアカツキ野菜_5 これを、電子レンジ600Wで5分加熱(500Wの場合は6分)しましょう。 スギアカツキ野菜_6 はい、ホカホカ温野菜の出来上がりです! スギアカツキ野菜_7 ラップ加熱の場合、野菜から出た水分の行き場がなくなるために、ぐにゃぐにゃべちゃべちゃとした仕上がりになってしまいますが、この余計な水分をペーパーがしっかり吸収してくれるため、水っぽさはほとんど感じず。また、ペーパーと食材のWスチーム効果で均一加熱されることにより、蒸し器で作った時のようなふっくらとした仕上がりは、感動級のおいしさです。  さらに栄養面でもメリットが。野菜をゆでるときに失われがちな「ビタミン類」や「ポリフェノール」などの流出を最小限に抑えることができるんです。つまり、おいしくて美容にも良しということ。ラクしておいしい野菜をたっぷり食べたい時にこそ、オススメの調理法です。 スギアカツキ野菜_8 さあ、一度お試しください! <TEXT,PHOTO/スギアカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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