「かわいい!」と話題の18歳新星。ほぼ無名からテニスの試合で一躍有名に
今月11日(現地時間)に行われたテニス全米オープンの女子シングル決勝で勝利し、18歳で新女王となったイギリスのエマ・ラドゥカヌ選手(18)。7月のウィンブルドン選手権でも注目を浴びたものの、4回戦の途中で呼吸困難になり棄権という結果に終わったが、そのわずか2か月後に世界の頂点に上り詰めた。英女子選手として44年ぶりの4大大会優勝という快挙を成し遂げたラドゥカヌ選手だが、祖母からは引退を勧められていたという。
ルーマニア人の父と中国人のは母を持つラドゥカヌ選手は、カナダ生まれ。幼い頃に両親とともにイギリスに移住し、5歳の頃からテニスを始めたといわれている。テニスと並行して、乗馬やバレエなど様々な習い事をしていたというが、なかでもテニスでは人並外れた才能を感じさせる子供だったという。
頭脳明晰な両親のもとに育ったラドゥカヌ選手は、学問でも優秀な成績をおさめ、特に数学と経済学が得意だそう。さらに、中国出身の母の影響もあってか、中国語もペラペラなのだそうだ。
また高い知性とともに18歳の女性らしいキュートさにも熱い視線が注がれ、ネット上では「かわいい!」と話題沸騰。もちろん、メディアや企業も放っておくわけはなく、これまで英国版Vogue誌の表紙を飾ったほか、ナイキやティファニーといった一流ブランドとも契約。今後もスポンサーに名乗りを上げる企業は増える一方とされ、今後2年間で市場価値は約30億円にまで上るだろうとも報じられている。
あらゆる面でパーフェクトな18歳の新女王ラドゥカヌ選手。あまりに大きなプレッシャーがいきなりかかることで、心身のバランスが乱れないか懸念する声も一部から上がっているというが、常に体を気遣ってくれる愛情深い祖母とスマートな両親のもとで、これからも躍進を続けていきそうだ。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
ほぼ無名の10代女子選手がグランドスラムで大躍進
今年7月に開催されたウィンブルドンで、初めてテニス4大大会に出場したラドゥカヌ選手。当時、世界ランキングの順位は338位で、ほぼ無名だったが、ノーシードでいきなりベスト16に進出。その見事な活躍ぶりに、英国内や世界のメディアは大いに沸いた。 残念ながら、ウィンブルドンでは4回戦の試合中に呼吸困難に陥り、棄権。しかし、それから約2か月後に迎えた全米OPで、再び快進撃を見せた。 4大大会出場2度目となったこの大会でもノーシードで挑んだラドゥカヌ選手は、予選から勝ち上がり、全試合ストレートで勝利して優勝。イギリス人の女子選手が4大大会で優勝するのはじつに44年ぶりで、1977年にヴァージニア・ウェイド選手がウィンブルドンで優勝して以来の快挙となった。
「何か起こったらどうするの」引退を勧めた祖母
この数か月で、ますます脚光を浴びるようになったラドゥカヌ選手だが、一方でその活躍を複雑な思いで見つめていた人も……。祖母のニクリナ・ラドゥカヌさんだ。 医師からは、「ウィンブルドンで出現した呼吸困難の症状が再発することはまれ」と言われていたそうだが、ニクリナさんは孫の体が心配で仕方がなく、引退を勧めたこともあったと明かす。 「エマの両親に、テニスを止めさせるよう私は頼みました。彼女に何か起こったらどうするのかと。健康の方がずっと大事です」 英タブロイド紙『メール・オンライン』にこう明かしたニクリナさんは、ウィンブルドン以来、ラドゥカヌ選手が出場する試合を見ることができなくなったとも明かす。 「全米オープンで勝利した夜、私は気が気じゃなく観戦ができませんでした。『この試合は大変なものになる』そう感じた私は、見ないと心に決めたのです。結果を知ったのは翌日のニュースでした。彼女が強かったこと、そして心身ともに問題なかったことを知り、嬉しかったです。特に、ウィンブルドンであのような出来事があった後ですから。 また、私の息子(ラドゥカヌ選手の父親)のためにも良かったと思っています。息子は、テニスのために、ありとあらゆるものを注いできました。それで負けたとなれば、すごく落ち込んだことでしょう。私はエマを大変誇りに思いますが、自分を“グランドスラムチャンピオンの祖母”と言いふらすようなことはしません。自慢していると人に思われたくないですからね。エマが何かに専念したら、必ず結果は出ます。あの子は常にファイターでしたから」