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泣ける…「時給はいつも最低賃金」な50代女性ライターが見た現実/和田靜香×松尾潔

“自分事”と捉える共感力の大切さ

時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?和田:日本は多くの問題を抱え、傷みきっている。もし自分の体が傷みきっていたら、誰もがいいお医者さんを探すでしょう。自分の痛みとして捉え、共感できれば、政治への関心も自ずと高まり、社会は変わる。それにしても、そんな考えを持つ松尾さんは、共感力が高いですね。 松尾:和田さんのほうが、著しい共感力ですよ! 香川県の有権者でもないし、頼まれたわけでもないのに小川さんの選挙区に応援に行ったくらいですから(笑)。 時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?』(左右社・1870円) 著者は生活苦や将来不安から、息が詰まる日々を送っていた。自分の境遇を課題山積の日本に重ね合わせた彼女は、小川淳也衆院議員のもとを訪れ取材が始まるが、何をどう質問したらいいのかさえわからず、小川議員から質問内容を聞き出す徒手空拳を繰り出す。政治の素人の鋭い問いに小川議員はときに答えに窮するが、8か月に及んだ対話は熱を帯びていく 【音楽・相撲ライター・和田靜香氏】 ’65年、千葉県生まれ。音楽評論家・作詞家の湯川れい子氏のアシスタントを経て、フリーライターに。著書に『世界のおすもうさん』『コロナ禍の東京を駆ける――緊急事態宣言下の困窮者支援日記』(ともに共著、岩波書店)、『東京ロック・バー物語』(シンコーミュージック)など 【音楽プロデューサー・松尾 潔氏】 ’68年、福岡県生まれ。SPEED、MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。その後、久保田利伸、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUなどに提供した楽曲の累計セールスは3000万枚超。日本レコード大賞大賞(EXILE「Ti Amo」)など受賞歴多数。2月、初の小説『永遠の仮眠』(新潮社)を上梓 <取材・文/齊藤武宏 撮影/浅野将司>
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