「もっと気楽に」手抜きし始めてから、夫婦仲に変化が
「もっと気楽に行こうと夫に言われました。それ以来、いきなり手抜きしています。今まできっちり手作りしていた料理も、冷凍食品などを多用するようになった。私が作るよりおいしいと思えるものがたくさんありますね(笑)。夫が夕飯はいらないというとき、娘に何を食べたいか聞いたら『マックのハンバーガー』と答えるんです。以前だったら、それは夕飯としてはどうかなと言って、きちんとご飯とおかずを食べさせたんですが、最近はそれでいいなら楽だわと」
手抜きするようになってから、夫婦仲には変化があった。
夫も自分の心のうちを正直に話してくれるのだ。

「日々の生活の中で、適当でいいことと夫がこだわりたいところなどざっくばらんに話すようになりました。
そういえば私もこれだけはきちんとやりたいということと、やらなければいけないと思っていたところがある。たとえばどんなに疲れていてもキッチンだけはきれいに片づけて休みたい。でも部屋に掃除機をかけるのは毎日でなくてもいいかなと思う。以前は毎日やっていたんですけどね。
夫は『毎日掃除機をかける必要なんてないでしょ。忙しくしていいことなんて何もないよ。週末、オレがやるよ』って。
なんだ、それでいいのかという感じです。10年たってやっとお互いに本音を言い合えて気楽になれたんですね」
夫婦であっても遠慮はある。相手が「役割」に固執していると、そこを切り崩すのはむずかしいと感じ、見て見ぬふりをしてしまう。諍(いさか)いを起こしたくない、相手を傷つけたくないからだ。ドラマの中の夫婦も現実の夫婦も、あと一歩、踏み込んで本音を話せるようになれば、何かが新たに展開していくのかもしれない。
<文/亀山早苗>
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