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高橋一生『恋せぬふたり』に期待!“恋愛するのが当たり前”という世界を変えてくれ

高橋一生が過去に演じた「恋愛しなかった主人公」

 一方、恋愛関係に発展しそうで全く進展がなかったドラマもあります。『僕らは奇跡でできている』(フジテレビ系)の主人公・相河一輝(高橋一生)は動物や生き物に対する関心は人一倍高いですが、それ以外にはほとんど興味を示しません。作中は一輝の家政婦・山田妙子(戸田恵子)の計らいもあり、何度か水本育実(榮倉奈々)といい感じになるシーンもありますが、一輝からは一向に恋愛感情を見せません。
『僕らは奇跡でできている』

『僕らは奇跡でできている(上)』(扶桑社文庫)

 しまいには、一輝は育美に「気をつけてください。山田さん、『僕と水本先生が付き合ったら良い』と思っています」と発言し、これに育美も「(山田さんに)『私と相河さんはそういうのじゃない』って伝えてます」と返答。恋愛に発展する芽だけでなく土壌ごと刈り取ってしまう2人のやり取りは、「どうせくっつくんだろうな~」と高をくくっていた筆者にとって衝撃でした。

「『当たり前』に振りまわされて疲れているあなたに」

 奇しくも『僕らは奇跡でできている』と同じく、『恋せぬふたり』も高橋一生さんが主演を務めており、どのような関係性に発展していくのか見ものです。テレビドラマは、「恋愛=すばらしい」という潮流を作った“主犯格”。今度は新たに「恋愛=人によっては必要ない」という価値観も浸透させられるのでしょうか。  本作のオリジナル脚本を手掛けた吉田恵里香さんはNHKのドラマ公式インタビューで、「恋愛・性愛至上主義の世界で、ないものとして扱われてきた彼らを描いています。恋愛ありきの世界だけでなく、周りが決めた『当たり前』に振りまわされて疲れているあなたに届く作品になっていること、そして何年か後には『当然のことを何を仰々しく言ってるんだ』『古い』なんて言われるくらい世界が変わっていることを心より願っています」と意気込みを語っています。 「本気で恋愛・結婚以外の幸せと向き合おう」という気概が感じられるドラマ『恋せぬふたり』。恋愛至上主義を覆す大きな一歩になるのかどうか、注目したいです。 <文/高萩陽平> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
高萩陽平
恋愛系のメディアで多数執筆。10年前からmixiやスカイプちゃんねるなどでネットナンパに没頭。数年前からマッチングアプリに参戦して結果を出し続けている。元アイドル、100キロ越えのふくよかさんなど、多種多様な女性との交際歴を持つ。
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