――永瀬さんは多くの外国作品にも出られてきました。外国のキャストやスタッフと組むことで感じる面白さを教えてください。
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『ホテルアイリス』より
永瀬「土地土地によって文化や背景が違うので、微妙なところに違いがあるんです。ちょっとしたアングルだったり、グリーンの色の出し方とか照明の当て方とか。お芝居もそうです。イランの俳優たちと一緒に仕事をしたときには、自分たちでどんどんシーンを変えていっちゃうんです。
もちろん脚本の流れはあるんだけど、これを演じるにはこうやったほうがいいと自分たちでやり始める。それを監督が見ていてジャッジしていく。そんなのは見たことなくて、面白いなあと。そうしたことがまた自分の経験値になっていくんです」
――いろんな方と組んで来たと言うと、かつて女子高生の自主制作映画に誘われて参加したことがあるというのは本当ですか?

『ホテルアイリス』より
永瀬「本当です。園子温監督の作品に参加していたときに、現場にエキストラスタッフの方がたくさん来ていました。そこにボランティアで来ていた当時16歳か17歳くらいの子に、空き時間に『
私、映画を撮りたいんです。出てもらえませんか』と言われて、『
いいよ』と」
――ええ!?
永瀬「『どんな話なの?』と聞いたら、自分のことも入れつつの、母親と娘の話だと。その若い子が、自分と母親の関係についてどういう世界を描きたいんだろうとすごく興味が湧いて、それで撮影に行ったんです」