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女性器アートで逮捕された「ろくでなし子」が語った“女性器の権利”とは?

 7月14日、こんな驚きのニュースが流れました。

「自分の女性器を3Dプリンター用データにしてダウンロードさせたとして、警視庁保安課は自称芸術家の五十嵐恵容疑者(42)をわいせつ物頒布等の疑いで逮捕したと発表した」

 アートやサブカルチャーに詳しい人ならピンときたでしょう。逮捕されたのは、女性器アートで知られる「ろくでなし子」さんです。彼女は昨年6月、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で「世界初の夢のマンボートを作る計画」への支援を呼びかけ、寄付をしてくれた人に、自分の性器を3Dスキャンしたデータを配布。これが「わいせつ物頒布」とされたのです。

 報道によると、本人は「警察がわいせつと認めたことに納得がいかない」(朝日新聞)と供述しているとか。

 逮捕に対して作家の北原みのりさんは、“彼女は海外でも注目されるアーティストであり、作品はわいせつ物ではない”と反論しています(弁護士ドットコム、7月14日)。

 かつて日刊SPA!では、ろくでなし子さんの「女性器観」を女性記者がインタビューしました(2012年8月18日)。さまざまに議論を呼びそうなこの事件、彼女の主張を伝えるものとして、ここに再録します。あなたはどう感じますか?
※http://nikkan-spa.jp/271281

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漫画家ろくでなし子氏が語る 「ま○○を下卑たもの扱いするな!」



注※女子SPA!での再録にあたり伏字をしておりますが、日刊SPA!では本文中、ろくでなし子氏の強い希望で氏の発言箇所についてはま○○の伏字はなくしております

取材当時(2012年)のろくでなし子さん

 ま○○をデコレーションする女性がいる。漫画家のろくでなし子氏である。彼女は、歯科用印象材でま○○の型をとり、それを絵の具やラインストーンで飾り付け、アート作品“デコまん”にしてしまった。いまだかつて未開拓だったま○○街道をひた走るろくでなし子氏に話を聞いた。

ろくでなし子:そもそもの発端は、初めてセックスすることになりそうなときに、家で自分のま○○を観察していたら、毛がボーボーなのが気になったんです。それで、まずは自分で剃って、その後エステで脱毛して……。そうして陰毛がキレイになると、今度はま○○の形状そのものが気になってきたんです。

――形状とは?

ろくでなし子:ま○○をよく見ると、ビラビラしたものがついてて、ビックリしたんです。こんな醜いビラビラがついてるなんて、私病気なんじゃ!? 自分だけ変なんじゃ?って。それで、こんなビラビラを男性に見せるわけにはいかない! とビラビラを切除する手術を受けに行きました

――ははぁ、ビラビラ……

ろくでなし子:そう、ビラビラがあるんですよ? 女性ってたいていの人が自分のま○○をちゃんと見たことないんですよね。それっておかしくないですか? 男性は性器が外に出てる分、存在を気にせざるを得ないですし、“息子”と呼んでかわいがっているけど、女性だって自分の性器をもっとかわいがるべきです。それで、私は晴れてビラビラのないま○○を手に入れ、せっかくだから型取りしてデコレーションして作品にしていたら、展示やワークショップを開くまでに発展していきました。ワークショップでは、女性の参加者たちに、実際に自分のま○○を型取りする方法を体験してもらいながらレクチャーします。

――女性が大勢で自らのま○○型をデコレーションする光景は圧巻でしょうね……

ろくでなし子:こうしてデコまん活動をしていると、ビラビラがあるほうが、ダイナミックなデコまんが出来上がるんですよね。私のは起伏がなくてのっぺりとしているので(笑)。なので、あれだけ醜いものだと思っていたビラビラが、時折羨ましくなることもあります。ただ、今はこのま○○アートを経て、ビラビラがあろうが醜かろうが、どういう形でもま○○はま○○なんだな、と思うようになってきました。

こちらは「お祭りやぐらまん」というデコまん作品。ろくでなし子氏のま○○から模られた”溝”の上で、人々がドンチャンお祭りしている…

――つまり、解脱したということですか?(笑)

ろくでなし子:はい、解脱に向かいつつあります(笑)。ただ、完全に解脱しきったとはまだまだ言えません。というのも、この活動をしていると、ま○○というだけで下卑た物扱いされがちなのが納得がいかないんです。今後は、デコまん活動を通して、この世の中の“ま○○の権利”=“まん権”を与えていきたいです。例えば、ちんこは伏字にならないこともあるのに、ま○○はほぼ必ず伏字にされる。著者紹介などでも“アソコ整形漫画家”と書かれる。本当は“ま○○整形漫画家”と呼ばれたいのに。ま○○だって、耳や手と変わらない体の一部ですよ。スローガンは、『ま○○にもっとまん権を!』です! 

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 およそ1時間に渡り、一生分くらいの「ま○○」ワードを女2人で連呼したインタビューを通じて感じたのは、彼女の持つ「ま○○」への並々ならぬ情熱だ。それは、同じ女性である筆者が考えたこともなかったほどであった。

 ちなみに、もともと“醜いま○○を男性に見せたくない!”というところから始まったろくでなし子氏のま○○ヒストリーだが、当の男性陣からは不評とのこと。「まあ、冷静に考えたら、ま○○の整形をしている時点でモテから遠ざかってますよね(笑)」と笑う。さすが“解脱”しつつあるだけのことはあるあっぱれな開き直りぶりである。
 <取材・文/朝井麻由美>

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<TEXT/女子SPA!編集部>




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