崎山つばさ、“恋に不器用なパティシエ役”は「小学生時代の片思いを思い出して演じた」
“休めるときに休む精神”で自身をケア
――忙しい日々のなかでご自身のケアはどうしているのですか?
崎山:休めるときに休む精神ですかね(笑)。たとえば舞台の稽古があったとしても、ちょっと早めに終わったら趣味に時間を作ってみようとか、あるいは今日は何もしないと決めたり、オンとオフの切り替えの感覚を自分の中に持って、しっかり生きていくことを心がけています。
――最近の趣味は何ですか?
崎山:サウナです。もう、何も考えない場所(笑)。セリフを覚えるためにサウナに行ったりもするので、暑さを我慢しながらセリフを反芻することもありますけど、基本的には何も考えないですね。
――今回の作品を踏まえて、改めて俳優のお仕事の魅力について考えることはありましたか?
崎山:今回パティシエを演じてみて思ったのは、いろいろな人間になれることがとても得だなと。もちろんそれによってキツいなと思うこともあり、特にパティシエは演じていても立ち仕事で足が疲れ、細かい作業で目も疲れるのですが、それも含めて職業をまっとうできている気がするんです。いいところだけではない点が、またいいなと思うんです。
寺脇康文の演技に「現実を突きつけられた」
――また一方で、いくつもの仕事で充実している反面、初めて見えてきた自分の課題などはありますか?
崎山:いやもう、課題だらけです(苦笑)。先日「怖い絵」という舞台をやらせていただいたときに、還暦を迎えた寺脇康文さんが、年齢を感じさせない無尽蔵な感じと、肌のツヤと若々しさがすごかったんです。それでいて深みがあるお芝居で、本当に現実を突きつけられた感じがしました。
――現実とは、自分の現状のことですか?
崎山:そうですね。もっと頑張らないといけないなと思ったし、改めて役者としても覚悟をしないといけないなと。主演の尾上松也さんは歌舞伎の世界で長年やられている方ということもあり、言葉の使い方が卓越していました。耳に入ってきやすいんです。さすがだなと思いました。俳優としての遊び心も素晴らしいものがありましたね。
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