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夏に増える肌トラブル、今から免疫力を高める必要があった!

新型コロナウィルスの拡大感染により、私たちのマスク生活も今年で3年目に突入。すっかり日常に定着したものの、毎日マスクを長時間着用していると、飛沫の飛散や吸い込みを防ぐ効果を得られる一方で、「肌トラブル」を引き起こすことも…。
マスクかぶれに悩む女性

※写真はイメージです

実際、ゼネラルリサーチ株式会社による皮膚科医1000人を対象に行った調査(※1)によると、コロナ禍前よりも肌トラブルで来院する患者が増えているかという質問に対して、86.1%の医師が「はい」と回答しています。 Q.肌トラブルで来院される方は、コロナ禍前よりも増加していると思いますか?

肌トラブルが増えるのは夏!

また、調査により肌トラブルが増える季節も判明! 夏に肌トラブルが増えると回答した意見が43.9%とダントツでした。原因は、「高温多湿な気候」(30代/女性/広島県)、「マスクと肌の摩擦でアレルギー性や刺激性皮膚炎が発生しやすくなる」(50代/男性/奈良県)など原因は様々。 夏に続いて肌トラブルが起こりやすい季節は、春(26.4%)、冬(22.7%)、秋(7.0%)。他の季節に比べて、気温が高く紫外線が強い夏は、皮膚のバリア機能にダメージを与えたり、汗が皮膚を刺激したりと、肌にとっては油断大敵の季節なのです。 Q.肌トラブルが増える時期はいつですか?また、「直近1~2年間で来院する患者さんはどのような肌トラブルで来院することが多いですか(複数回答可)」という質問に対しては、「肌荒れ(53.9%)」「ニキビ・吹き出物(50.4%)」「かぶれ(39.6%)」などさまざまな症状が。 さらに調査によると、肌トラブルの改善にかかる期間について、半数以上の医師が1か月程度かかると回答。本格的な夏が来る前に、今からしっかりと予防しておいたほうがよさそうです。

肌トラブルの原因に免疫力が関係している!?

また、肌トラブルの原因は、マスクによる摩擦や蒸れ、乾燥だけではなく、「免疫力」が関係しているかもしれないという、データも発表されています。 「肌トラブルに免疫力は関係すると思いますか」と皮膚科医に質問したところ、92.1%の医師が「はい」と回答。免疫力が低下すると、肌荒れ、湿疹、かぶれ、かゆみ、赤み、ざらつきなどの症状が起こりやすくなるそうです。恐ろしいですね…。 Q.肌トラブルに免疫力は関係すると思いますか?そこで今回は、ココメディカルクリニックの泉さくら先生に、免疫力と肌のトラブルについての関係や対策について教えてもらいました。

肌の免疫ってどういうもの?

「肌の免疫」って、具体的にはどういうものなのでしょうか?(以下、「」内は泉先生のコメント) 「免疫機能は肌にも備わっており、免疫力が下がればほこりや花粉などの刺激の影響を受けやすくなってしまい、炎症や肌荒れなどの原因となります。そうならないように、肌でも免疫細胞が活躍しています。 その中心的存在がランゲルハンス細胞という細胞です。ランゲルハンス細胞は、肌の表皮の上層に存在しており、表皮全体の細胞数の2~5%を占めています。それぞれ、突起を伸ばし合って網目状のネットワークを形成。それによって、異物の侵入を察知します」 肌にも免疫機能があったとは、知らなかった方も多いのでは? 「ばい菌や有害物質といった異物が体内に侵入すると、防御態勢を整える指令を出す『指令機能』と、紫外線や乾燥などの日常的な刺激に対する過剰な反応を速やかに鎮静化して、慢性的な炎症が起こらないように防御する『自己防衛機能』。ランゲルハンス細胞がこの2つの機能を果たすことによって、みずから美しくなろうとする力を高めます」 肌に有害な細菌や化学物質を発見して排除してくれたり、紫外線や乾燥などの刺激に対する反応をおさえてくれるなんて、ランゲルハンス細胞の働きグッジョブです! では、『体の免疫力』と『肌の免疫』には関係性があるのでしょうか…? 「働く細胞の名前が違うだけで、基本的には体の免疫力と肌の免疫力はイコールです。免疫力が下がると肌が荒れてくるなど、肌は体調を映す鏡でもあるのです。また肌と腸は密接に関係していて、免疫細胞が多くある腸の環境がよくなると肌免疫も安定して皮膚の状態も改善されます。ですので、睡眠・食生活はとても大切ですね」 やはり、心身ともに健康でいることが、結果的に肌トラブルを防ぐことにつながるのですね!

加齢によって免疫がさがる

また、肌免疫が下がる要因について教えていただけますでしょうか? 「ランゲルハンス細胞の鎮静化酵素の量は加齢に応じて減少するという研究結果があります。そのため、肌の免役力は加齢とともに下がってしまうと考えられます」 加齢と共に、肌の免疫力も低下していくということですね…。アラフォー、アラフィフ世代にとっては悲しい現実ですが、誰もがいずれは通る道。一体どうしたら、肌免疫を上げることができるのでしょうか!? スキンケア「まずはスキンケア。紫外線や大気汚染物質といった、毎日肌が受ける刺激に対して、外側からしっかりと対処することは肌免疫を低下させないためにとても大切です。また、界面活性剤や防腐剤(パラベン)といった刺激の強い成分が入っているスキンケア用品はなるべく避けて、肌への負担を軽減しましょう。クレンジングや洗顔を行うときに強く擦りすぎることも、柔い肌には刺激になってしまうため要注意です。そしてバランスのいい食生活を心がけることも重要です」

肌トラブルを防ぐ、免疫力アップ食材は?

肌トラブルを防ぐために、オススメの食材などはありますか? 鮭は美容にオススメな成分がたっぷり「抗酸化作用が期待できるトマトのリコピンやぶどうのポリフェノール、鮭のアスタキサンチンは、抗炎症、抗酸化作用に効果的です。また、うなぎなどに含まれるビタミンAや、人参、みかんなどに多く含まれるベータカロテンは肌の新陳代謝を整え肌粘膜を強化する効果があります。 さらに、緑黄色野菜に含まれるβカロテンには皮膚や粘膜の免疫力をアップさせてくれ、紫外線やストレスでダメージを受けてバリア機能が低下したお肌をサポートしてくれます。朝の野菜ジュースなどは手軽に摂れるためおすすめです!」 野菜ジュースなら簡単に飲めて、続けやすいですね。 「皮膚や粘膜を健康に保つために必要不可欠なのが、キウイ、いちご、みかんなどに含まれるビタミンC。また、免疫力を養うのに大事な腸内環境を整えるため、乳酸菌やヨーグルトを意識的にとることも重要です」 ヨーグルト美容にいい食材がすべて肌トラブルにもよいということ。これらの食材は、夏目前の今、積極的に食事に取り入れたいところです! 「胃腸の環境がよくなると肌免疫も安定して皮膚の状態も改善されます。バランスよく栄養を摂り、身体の内側から美しくなりましょう!」と泉先生がエールを送るように、肌トラブルと免疫力の低下の関係性が明らかになった今、夏前に食生活や生活習慣を、改めて見直してもいいかもしれません。

自分なりのストレス解消法を持とう

また、泉先生よると自分なりのストレス解消法を見つけることも効果的だそう。 「メンタルはホルモンバランスと大きく関わっており、ストレスを感じるとストレスホルモンが増えることで活性酸素を増やしてしまいます。活性酸素は強い酸化力を持つ物質で、細胞を酸化させて老化を加速させたり、炎症を引き起こしたりするため、肌トラブルの大敵です。ストレスを解消できる方法を複数持って実践することが大切です」 ストレスをためず、いつもより栄養に気を使った食生活を送るのが、美肌への近道! 肌免疫をアップさせて、夏を乗り越えましょう。 <文/満知缶子> (※1)ゼネラルリサーチ株式会社による調査概要 「肌トラブル×免疫」に関する調査 調査期間:2022年5月16日(月)~2022年5月17日(火) 調査方法:インターネット調査 調査人数:1,000人 調査対象:皮膚科医 調査主体:ゼネラルリサーチ
満知缶子
ミーハーなライター。主に芸能ネタ、ときどき恋愛エピソードも。
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