夫の不倫は義母もグル!? 新婚2ヶ月で知った「仕組まれた結婚」のワナ
不倫相手の女性の罪悪感を減らすために結婚した夫
「同じ部屋の空気も吸いたくない。そう告げて荷物をまとめてとりあえず、近くのビジネスホテルに泊まりました。夫が友人を呼んでのパーティをしぶったのも、そのことを知っている人がいるからだろうと推測できた。おめでたいのは私だけ。
嫉妬より屈辱感がひどかったですね。人を人とも思っていない。夫からメッセージが大量に来ましたが、開封もしませんでした」
相談したくても親もいない。学生時代からの親友に電話をかけると、彼女は飛んできてくれた。その日、彼女が来てくれなかったら絶望のあまり何をしでかしたかわからないとサチさんは振り返った。
死にたい気持ちが強まり入院も
元夫は、どれほど相手を傷つけるかまで考えて結婚したわけではないだろう。自分も結婚すれば、幼なじみとの不倫が楽になるかもしれないと思っただけ。だが、そんな安易な考えがサチさんを深く傷つけた。
たった数ヶ月のできごとから立ち直るのに3年以上かかっているのだから。心の損傷は大きい。もっと相手のことを調べればよかったのかもしれないが、信頼できる人からの紹介だったこと、お互いに結婚したいと思っていたことがベースにあったから、まさかそんな事態を抱えての結婚だとも思わなかったのだ。
「避けられない事故みたいなものだと今は思っています。でもじゃあ誰かとまた結婚するかと言われるとちょっと……。人生、折り返し地点にきて、これからどうやって生きていこうかと考える日々ですね」
子どもはもうあきらめるしかないのか、このままひとりで老いていくのか。タイムリミットは近づいているが、新たな決断と行動はまだ起こせないようだ。
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<文/亀山早苗>
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フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio


