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阿部寛58歳、ドラムに初挑戦「本当の危機でした」。NYの映画祭で受賞も

ドラムに初挑戦「本当の危機でした」

――阿部さんは本作に臨まれる際に、「内田監督に今までと違った自分を引き出されるのではないか」と感じていたそうですが、実際ご一緒していかがでしたか?
ドラムも汗も“本物”にこだわった

『異動辞令は音楽隊!』より

阿部「こういう世界に連れてきてもらったこともそうですし(笑顔でトロフィーを持ちながら)。内田監督の、大きな視野を持っていろんなことに挑戦していく勢いと柔軟性から多くを学びました。役に関しては、今回ドラムに挑戦しました。僕は楽器を持ったこともなかったので、通常だったら断っている役だと思います。でも内田監督ということでお引き受けしました。実際、楽器への挑戦は僕にとって本当の危機でしたが、結果的に吹き替えナシでできましたし、大の大人たちが高校生の部活動のように頑張るといった経験は、僕の役者人生のなかでもありませんでしたから、楽しかったですし、財産になりました」

ドラムも汗も“本物”にこだわった

――監督は阿部さんに託していかがでしたか?
階段を昇り降りして汗をかいた

『異動辞令は音楽隊!』より

内田「今回、阿部さんにドラムで叩いていただいた曲は、かなり難しいものだったんです。音楽隊のひとりである渋川清彦さんは、ドラムをバリバリに弾ける方なんですけど、そんな渋川さんが楽譜を見て『あ、俺は無理だね』って言ったんです(笑)。正直、これは難しいかなと思いましたが、阿部さんは撮影日までにちゃんと叩けるようになっていました。プロ意識のすごさを感じましたし、ネバーギブアップの精神を学びました。それから汗をかくシーンでも、普段の撮影では水を吹きかけたりするんですけど、阿部さんは『本物がいい』とおっしゃって、本当の汗をきっちり出すんです」 ――本物の汗を? どうやってですか? 内田「延々と階段を昇り降りしたりして。でもそうした“本物”が、映像にすごいインパクトとなって映るんです。肌から汗が浮いてくるのが分かるんですよね。そうした部分を含め、阿部さんからは本当に多くを学んだので、こうしてトロフィーをもらう姿を見られてすごく嬉しいです」
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50歳を超えて色々考えた…
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『異動辞令は音楽隊!』は8月26日より全国公開 (c)2022『異動辞令は音楽隊!』製作委員会
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