里保さんは年上だったため、付き合い始めた当初は、重人さんの態度は仕方ないと我慢していました。
「年上の余裕を見せたくて、聞いても気にしていないように振舞っていました。あと付き合いが長くなれば、次第に話さなくなるだろうって思っていたんです。でも、そうはいきませんでした。元カノなのか、元々カノなのかわからないくらい、昔の彼女の話が出てくるんですよね……。
『彼女はくるりが好きだったんだ』とか『彼女の姉が保活をしていたから、その時に僕も住みやすい街を調べて、保育園に詳しいんだ』とか。いちいち『どの彼女の話?』と聞くのも面倒だったので、なんとか聞き流すようにしていましたが」
里保さんはついに、「元カノの話が多い」と伝えました。しかし返ってきた返答は「よく言われるけど、特に意味はない」の一言。
「逆に、無意識で話しているほうがヒドいですよね……。こちらが聞いていてツラいのに、悪気がないから直らないんです」
でもある時、どうしても許せないと感じる出来事が起きます。

「彼に『私って昔の彼女に似ていたんでしょ?』と聞いてみたら、『あれ、信じてたの? 似ていないよ。彼女はもっと顔が整ってて可愛かった』って言われたんです。ただでさえ、元カノの話を聴くたびに嫌な気持ちになっていたのに、“君は可愛くない”と言われたみたいで、悲しいのを通り越して怒りが湧いてきました」
これにはさすがに里保さんも激怒し、「ヒドい」と伝えたそうです。
「結局、どう伝えても直らないんだなって思いました。私と別れたあと、彼にはすぐ彼女ができていたのですが、新しい彼女にはもう元カノの話はしないであげて欲しいと思いますね」
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<文/池守りぜね イラスト/とあるアラ子>