青い彼岸花?じつは洗濯バサミ!制作者が語る魅力と苦労「ほしい色が見つからないのは毎回です」
彼岸花といえば赤色が印象的な花ですが、先日、Twitterにこの花の写真の投稿がありました。
「青い彼岸花を咲かせました」というコメントとともに載せられたその写真のツイートは、13万件のいいねと、1.5万件のリツイートという大反響。幻想的な青い彼岸花ですが…こちら、よくみると「洗濯バサミ」でできているのです!
この作品は「岡本なう/洗濯バサミフォトグラファー(@okaphotoart)」(以下岡本さん)によるもの。岡本さんは、この作品以外にも、多くの「洗濯バサミフォト」を制作・公開しています。なぜ「洗濯バサミ」なのか…?作品の背景について伺いました。
以前からさまざまな形で作品を発表している岡本さん。2012年には初の個展を、2013年からはSNSを活用してアート、ハンドメイド、音楽、(野鳥)写真、短歌などを発表しています。「洗濯バサミフォトグラファー」としての活動を開始したのは2021年3月から。洗濯バサミの魅力を追求した写真を試行錯誤しながら撮り続けています。
しかし、なぜ「洗濯バサミ」なのか気になるところ…。岡本さんが「洗濯バサミ」に興味を持ったキッカケを聞いてみました。
「『洗濯バサミ』自体に興味を持ったキッカケは、おばあちゃんです。僕はおじいちゃんとおばあちゃんに、物凄く大切に育ててもらいました。おじいちゃんもおばあちゃんも農家をしていました(ここではおじいちゃんの話は割愛しますが)。
おばあちゃんは、いつもどんなに大変な時でも明るくひょうきんで、笑顔を絶やさない人でした。そして、とにかく働き者でした。腰が90度に曲がっていて、地面をみるように歩く人だったのですが、80歳を過ぎてもその働きぶりは健在で、草取りをするのが趣味でした。洗濯も自分でしていました」
しかし、年を重ねるにつれて足腰も弱ってしまったおばあさん。やがて趣味の草取りも洗濯も自分では出来なくなってしまったと言います。
「それでも、自分で何かをしていないと気にいらない性分だったので、母が洗濯をして、僕が洗濯物を取り込んで、おばあちゃんが洗濯物をたたむ(ボケ防止対策も兼ねて)という役割分担をしていました」
そんな働き者のおばあさんでしたが、2021年に亡くなってしまいました。
夕方になり洗濯物を取り込んでも、洗濯物を楽しそうにたたむおばあさんがいないことに、岡本さんは、とても大きな喪失感に襲われます。
「そんな中、ある日、洗濯物を取り込むと、庭の物干しにある洗濯バサミに西日が差し、洗濯バサミが光り輝いていました。僕はそれに凄まじい衝撃を受けました。
我が家の庭にある洗濯バサミは、だいぶ年季が入ったものでした。しかし、その光り輝く洗濯バサミは、新品の『きれい』とは異なる『美しさ』を宿していました。僕はその姿に、おばあちゃんのことを重ねずにはいられませんでした」
このようなキッカケから、岡本さんは「洗濯バサミ」の魅力に惹かれ、“洗濯バサミの美しさ”を表現すべく「洗濯バサミフォト」を撮るようになったとのことです。
「洗濯バサミフォト」のキッカケ
「洗濯バサミ」の美しさ
夕方になり洗濯物を取り込んでも、洗濯物を楽しそうにたたむおばあさんがいないことに、岡本さんは、とても大きな喪失感に襲われます。
「そんな中、ある日、洗濯物を取り込むと、庭の物干しにある洗濯バサミに西日が差し、洗濯バサミが光り輝いていました。僕はそれに凄まじい衝撃を受けました。
我が家の庭にある洗濯バサミは、だいぶ年季が入ったものでした。しかし、その光り輝く洗濯バサミは、新品の『きれい』とは異なる『美しさ』を宿していました。僕はその姿に、おばあちゃんのことを重ねずにはいられませんでした」
このようなキッカケから、岡本さんは「洗濯バサミ」の魅力に惹かれ、“洗濯バサミの美しさ”を表現すべく「洗濯バサミフォト」を撮るようになったとのことです。






