Lifestyle

ごちゃつく棚をキレイにするコツ。“収納用品”を買う前に知っておいてほしいコト

目的・頻度でグループ分け、ベストポジションを決めていく

 収納用品の形状にとらわれないよう、出した状態でグループ分けを行い、場所を決めていきます。ポイントは利便性を高めるために「毎日使う・よく使う」グループから場所を決めていくこと。  Kさん宅のパントリーにおいて、毎日使うモノは実は「ペット用品」「ごみ・そうじ用品」でした。パントリーにある食料品や消耗品のほとんどはストックであり、毎日稼働しているものは隣のキッチンスペースにあります。 「ペット用品」「ごみ・そうじ用品」はパントリーのある部屋入口に近い、腰の高さにあるスペースに決定。そしてグループの仲間を集めていきます。  ゴミ袋・不燃ごみボックス・ペットトイレ関係・お散歩袋・など毎日使うものは手前に、ペットのお洋服の予備などは奥の方に入れておきます。  奥のスペースが余ったので、いずれのグループにも入らず使用頻度は高くないけれどパントリーに置いておきたい、工具や懐中電灯を奥に配置、忘れないようにラベリング。
ストック見える化

日常生活での動線を意識して定位置をきめていく

必要なのはストックをしまう収納用品ではなく、ストックの見える化だった!

 食料品や消耗品は、ストックの見える化を意識して収納をしていきます。Kさん宅のパントリーにはロールカーテンが設置されており、来客時は目隠しすることもできるので、上部が多少賑やかになっても問題ないとのこと。  旦那さんが特によく買ってきてしまうカップ麺は、ボックスに入れることをやめました。お菓子は開封済のボックスをつくることで無駄買いを防ぎます。カップラーメンは利用頻度が高いストックであるため、台所に近い右側のスペースに配置します。
ストック見える化

ついつい買い増しがちな、ラップ類やジップロックなどもストックを見える化

 ストックを見えやすくするため、瓶の調味料やドリンク缶は縦に入れて、ボックスの蓋をすることなく収納、重量のある土鍋や缶詰めなどは地震で危険がないよう下の方に配置します。
ストック見える化

 各グループの定位置を決め、収納した後。上部には余白スペースが生まれた。

 当初Kさんは、ごちゃごちゃの原因は収納用品にあるのではないかと考えていたためアドバイザーには、買い替えるべき収納用品の提案をしてほしかったそうです。  ところが、グループ化を徹底することにより、各スペースに統一感が生まれ、既存の収納用品をそのまま利用して、ごちゃごちゃ感を打ち消すことができました。新しく必要になったのは、缶詰類を引き出すための高さの低いボックスのみ。  今回のKさん宅のパントリーに必要だったのは、上手に隠すための新しい収納用品ではなく、徹底したグループ分けと、ストックの見える化だったのです。 「毎日使うペットシーツを屈まずにとることができて快適」と、日々の使いやすさも手に入れることができました。
ストック見える化

 上二段にブラインドをした状態。いつもはこの状態でさらにスッキリ!

 片付けというとどうしてもモノをかくしたり見えなくする「収納用品」にとらわれがちですが、大事なのはその前にある「整理」。モノをよりよく使うための、グループ分けをしたり定位置を決めることが、見た目のよさと暮らしやすさを両立させるコツとなります。 <文・写真/長谷川絹子>
長谷川絹子
整理収納アドバイザー/司法書士 明治大学文学部卒、渋谷区シルク司法書士事務所代表。相続や不動産の豊富な知識を活かして「小さく楽に豊かに暮らす」片づけとダウンサイジングをサポートしている。
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