そして最後は、最終回まで全く展開が読めない『エルピス -希望、あるいは災い-』(カンテレ・フジテレビ系)。
この秋、最も私たちを作品の世界観に引き込んだのではないでしょうか。名作ぞろいの秋ドラマの中で、あえてNo.1を決めるとしたら筆者は本作。圧倒的な物語展開×演者たちの奮闘が素晴らしかった…!
作り手の……出演陣はもちろん、脚本、演出、プロデューサーをはじめとするスタッフの本気度がとにかく凄い。さらに長澤まさみ、眞栄田郷敦、鈴木亮平が、思いもよらぬほどに人間の陰と陽を演じ切っておりそれだけでも魅了されてしまいます。

画像:関西テレビ/フジテレビ『エルピス -希望、あるいは災い-』公式サイトより
それに加えて、本当にテレビ局の人が作っているの?! と思わせるほど、冤罪(えんざい)、政治、報道、何よりも“正義”の在り方に鋭く切り込んでいく容赦のない物語展開には、脱帽です。まさに社会派エンターテインメント。
この秋、
月曜日に『PICU』からの『エルピス』は重たすぎて、リアタイしなかったという視聴者も多かったのではないでしょうか。それほどに『エルピス』は訴えかけるパワーが強い作品でした。残すところあと1話……衝撃に備えましょう。
それにしても、この2022年秋クールは本当に豊作で豊作で。何なら全ドラマ、全話レビューしたいほどでした。ここで取り上げられなかったドラマにも、かなり楽しませてもらいました! ロスまみれで、年末は秋ドラマ再視聴の無限ループが止まらなさそうなのは、きっと筆者だけではないはず。
<文/鈴木まこと(tricle.llc)>
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日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:
@makoto12130201