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妻がモラハラを苦に家出。それでも被害者ヅラする夫の言い分とは?

「気持ちが萎えています」

「ハンドソープくらい、たいした手間じゃないんだし、子どもたちのためにもちゃんと入れておけよと僕が言ったらしい。『私があたかも子どもたちのことを考えていないような言い方だった』と責められました。そんなふうに感じるのはきみが被害妄想に陥っているんじゃないかと、僕は言ったそうです。まあ、そのときはそう思ったんでしょうけど」 離婚調停中売り言葉に買い言葉みたいなことまで責められたら、家でもリラックスできないと彼はつぶやいた。 「すべて謝りました。もっと家事育児をきちんとやると約束もしました。だけど、いまだに僕はそんなひどい夫なんだろうかという思いが拭(ぬぐ)えない。 僕が妻に気を遣っていることもあるのに、それを見ようとしないで一方的にクレームを入れてくる妻に、少し気持ちが萎えています。子どもたちがもう少し大きくなれば、妻にも余裕が出るかもしれないから、それまで我慢するしかないのかなあと思っているんですけどね」 自分こそが被害者だと言いたげなヒロアキさん。妻との関係についても、どこか悠長(ゆうちょう)にかまえている。もちろん妻の言い分を聞いてみないとわからないが、互いに「相手がひどい」と思っているうちに、2人の間の齟齬(そご)がいっそう強くなっていったらどうなるのか……。 夫婦関係はなまものだから、日々、変化していく。気づいたら取り返しがつかないこともある。妻の頭の中には「離婚」の文字が浮かんでいるかもしれない。 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ 【あなたの体験談を募集しています!】⇒心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック <文/亀山早苗>
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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