
「ただアプリは本人確認書類の提出もあるし、年齢詐称は少し考え難いと思ったのですが……。調べると、どうやらちょっとザルなアプリもあるらしいんですよね。ってことは、もうどうとでもなりそうだと」
会うたびに疑問が増えていくせいで、信じようにも信じられません。その後もデートを重ねましたが意識は嘘ばかりに集中してしまい、Kさんとの時間を心のから楽しめなくなっていました。
Kさん自身も嘘を覚えていないのか、段々とボロが出始めます。
フリーランスと言っていたものの、稼ぎが少ないために会社を辞められていないことや、出身地や血液型がアプリのプロフィールと違ったことが明らかになりました。
会話の最中に発覚したようで、指摘すると本人がハッとした表情を浮かべたそう。「まずい」と言わんばかりの表情に、理沙子さんは確信を得たとのことです。
Kさんはその後取り繕うかのように会話を続け、「今後も会いたい」と言っていましたが、ここまで矛盾が生じると何を信じていいのかが分かりません。理沙子さんは遂に全てを疑うようになり、まるでオオカミ少年状態に!
彼女が気になったのはKさんが意図的に嘘をついているよりも、“本人も何が何だか分かっていなさそうな部分がある”という点でした。