幼なじみから恋人になり、やがて結婚する。第21週97回は、目頭が熱くなった。だって、『チェリまほ THE MOVIE 〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜』(2022年)以来の、赤楚君が演じる結婚式の場面なのだ。
結婚式のあとの夜、夫婦団らんの中、貴司は言う。「この幸せ、歌の中に閉じ込めよう思っててな」。
短歌(同時に歌人の言葉)が人の心を表現しやすいのだとすると、赤楚は、演じるキャラクターの心を乗せる俳優だ。迫真の演技とか感情過多な演技のスタイルとは全然違う。役と対話を続けた結果として気持ちを自然と乗せられる。短歌を志す若き青年から夫へ。そして父に。これだけの変化を常に水平のとれた演技を保てたなんて。赤楚の演技スタイルは貴司そのもので、まるで“歌人のような俳優”ではないか。